2014年1月26日日曜日

刀匠・綱廣さんが鍛えた正宗銘小刀を研ぐ

相州鎌倉の刀匠、正宗二十四代目
綱廣さんが鍛えた小刀を
縁あって手に入れることが出来ました
銘は正宗


自分の道具として使うためこのように形成



砥ぎ動画をYouTubeにUPしました
その際に使った砥石群

動画で使った順に、上左からシャプトン刃の黒幕#320→
これは荒研ぎで、動画撮影はこの砥石で
5分ほど研いだ状態で始めました
その右、メーカー不明人造砥#1000→
群馬県産戸沢虎砥、粒度約#800→
同じく戸沢虎砥、粒度約#1200→
下段左、三河中名倉・アツ層、粒度約#1500→
ここから仕上砥ぎで、丸尾山産・黒蓮華巣板→
山口県岩国産杭名砥・蓮華巣板やや軟質→
同じく杭名砥・蓮華巣板やや硬質


杭名砥・蓮華巣板の硬質のもので砥ぎ上げた状態
鋼はほぼ鏡面に、地鉄の砥ぎ傷もほぼ消えています
これで充分な研ぎ上がりです
元の方の刃先が2cmほどまだ研ぎ上がっていませんが
この部分は使わないので問題ありません 


裏の様子


鋼の刃先の拡大画像(約100倍)
問題なく研ぎ上がっています

4 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

素晴らしいです。惚れ惚れします、このような研ぎ上がりが出来たらと思い、いつも拝見しております。最近つくづく刃物、道具は芸術品を見ているようで、垂涎の的です。貴重な技と刃物、砥石の数々、見るだけでも時間があっという間に過ぎます。ありがとうございます。

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

コメントありがとうございます。
やはり天然仕上砥で研ぎ上げると
地鉄の肌が美しく現れ、
この小刀は鋼も細かい金色の金属組織が
肉眼でも確認することができます。

源 信正 さんのコメント...

オパールのような磨ぎ上がりですね。
名刀と言われる御刀の地肌を見てるようです。
硬い組織の周りをうまく少し柔らかな組織で包み込んでいます。
粘りが適度に有り、長切れするいい小刀のように見受けます。
手に馴染む道具になったらいいですね。

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

ご指摘のとうり、この小刀は
地鉄も鋼も美しく研ぎ上がります。
とくに鋼は美しく、細かい金色の匂が
全面に確認できます。
焼きの入りも理想的で、さすがだなと感心します。