2014年5月24日土曜日

古い大阪鉋 源兵衛と勘兵衛


古い大阪鉋、源兵衛(後代と思われる)寸六を手に入れました
鋼は玉鋼たまはがねで地鉄じがねはよく練れた和鉄
画像右は以前紹介したことのある勘兵衛・寸二(明治頃)


源兵衛の地鉄は江戸後期(新々刀期)の
刀の地鉄のようによく詰んでいます

この鉋身を中研ぎに三種類の沼田砥を使って研いでみました
最初に使ったのは右端の粗めの沼田砥
一見、天草備水・赤虎のようにも見えますが
縞の感じは九州ものではないように思えます
このような沼田砥には初めてお目にかかりました

中央は今戸虎と呼ばれる沼田砥(粒度約1000)
左は通称 瓢箪ひょうたん沼田で今戸虎の下の層になるということです
粒度は今戸虎よりも細かく#1200といった感じです


粗めの沼田砥(水に濡れていない状態)

水に濡れた状態


カチリとした硬さですが良く反応し
心地よく研ぐことができます

地鉄に荒めの傷が付きますが(粒度300~400)
鋼にはそれほど及んでいません

次に使ったのは浄教寺砥

研ぎ傷が浅く均一で美しく研ぎ上がります
浄教寺砥が刀剣研ぎに使われていたのが納得できます

そして沼田砥の今戸虎

やや反応が鈍いので
目起こしをして研ぎ始めました

粒度は浄教寺砥よりも細かい感じなのですが
研ぎ傷は荒く付きます
この研ぎ傷の付き方は沼田近辺の中砥全般に見られるものです

これは瓢箪沼田


これも目起こしをして研ぎました

これも粒度が細かい割りに研ぎ傷が荒く付きます

仕上砥ぎの最初は
中継ぎとして京都梅ヶ畑・鳴滝産の戸前を使いました
やや柔らかめで仕上砥としては粒度も荒めなので
中継ぎとして威力を発揮してくれます
青砥(中研ぎ)の針気の多いものを使うよりは
目〆系の天然中砥で細かく研ぎ上げておいて
この鳴滝戸前のような粗めの仕上砥で研いだ方が
効率が良いように感じます

参考までに、一昔前までは
鳴滝といえば梅ヶ畑産のものを
総称して呼んでいました


地・刃ともに微塵に曇ります

最後の鏡面仕上げには滋賀県高島産の戸前を使いました

カチリとした硬質な研ぎ感で
高島産独特のややザラザラとした手応えがあります

鋼は鏡面に研ぎ上がりますが
地鉄にはやや傷が残ります


よく使い込まれていて
鋼があと1cmほどしか残っていません・・

砥ぎ終えた状態

こちらは同じ高島産戸前で研ぎ上げた勘兵衛鉋


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