2014年5月30日金曜日

若狭(福井県)産仕上砥 田村砥

若狭産「田村砥」を採掘している天然砥石尚さんが
新たに掘られた仕上砥を持って来られました
田村砥の仕上砥の層は本口成りだということで
今回は天井巣板から大上(並砥)までありました
左端が層の上部で、右に行くに連れ層の下部になるということです
左の2丁は「天井巣板」、次の2丁は「戸前」
次ぎ(右から二番目)は「合さあいさ」、そして右端は「大上(並砥)」




反対面の様子


両側の様子





最初に試させてもらったのは最上部の天井巣板(左から二番目のもの)


研ぎ面の様子


若狭砥独特のカチッとした研ぎ感です


天井巣板は内曇とも呼びますが
これくらい硬いものだとさすがに鋼は曇りません
地鉄にはやや粗めの傷が付き曇っています
研いだ鉋は古い大阪鉋源兵衛銘寸六
鋼は玉鋼、地鉄は和鉄と思われます




これは最初の画像には含まれていませんが
天井巣板の下にある「八枚」層のものです


「八枚」には縞模様が見られるものが多いのですが
これには前面に鮮やかな斑紋が出ています
粗めの梨地とも言えるのでしょうか・・


これもカチリとした硬さの割りには良く反応します


上の天井巣板より緻密に砥ぎ上がります


鋼はほぼ鏡面に仕上がり
これで充分仕事で使えます




次は最初の画像の三枚目の戸前(黄板)


これはかなりの硬口ですが良く反応します


はがねは鏡面に、そして地鉄じがねも滑らかに研ぎ上がります






これは最初の画像左から四番目の「戸前・墨流し」
研ぎ面などの画像を紛失してしまったので
研ぎ汁の様子だけUPしました
ご了承願います
斜めのナマズ状の筋は当たりません
これは上の黄板よりはやや粗めで
その分よく反応します


研ぎ上がりは上の黄板に比べると
鋼の艶がやや引ける感じです






これは右から二番目の「合さ」


反対面は浅黄がかり墨流し状のカラスが出ています




研いだ鉋身はこちらも古い大阪鉋で
こちらは鋼は源兵衛と同じ玉鋼ですが
地鉄は釜地のような感じです
鋼の焼きが甘いので研ぎ傷が深く付きます
その分研ぎ易く、研ぎ上がりの時間も短くて済みます








そしてこれは右端の「大上(並砥」層のもの


これまでのものよりも柔らかめで良く反応しますが
やはり若狭砥独特のカチリとした研ぎ感があります


研いだ鉋は最初と同じ源兵衛・寸六
鋼は鏡面近くまで研ぎ上がり
地鉄にはやや粗い傷が付きます




最後に、これは最初の画像には含まれていないものですが
戸前層の緑がかった黄板です


中央部に堂々とした黒い筋がありますが
これが全く当たらず、悪さもしないのです
不思議です・・
もしかして筋ではなくカラスのような柄でしょうか
細~いカラス、痩せカラスとでも呼んでおきましょうか・・
どうぞ皆さん、砥石は人間同様
見た目で判断しないで下さい・・


深さは5mmほどしかありませんが・・
消えたら淋しくなるのかも・・


裏の肌の様子


かなり硬めの石質ですが
滑走感よく、滑らかに研ぐことが出来ます


地・刃ともにスキッと冴えます



以上、サイズ、価格など詳しくは天然砥石尚さん
までお問い合わせ下さい

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