2014年10月17日金曜日

石の博物館 松内ミネラルコレクション

少し以前のことになりますが
2年前に関東から兵庫県多可郡多可町に
移り住まれている通称・悟空さんのお宅にお邪魔しました
名付けて悟空庵・・謎の空間であります・・
伺った経緯は
その悟空さんから、近所にすばらしい石の博物館があるので
ぜひ案内したい、との連絡があったからでありますが
悟空さんの石仲間の方々と共に
石の博物館を訪れました
何と私設の博物館だということです・・全く驚きです・・
青いシャツの御方が館長の松内茂氏




個人のコレクションとは思えない充実した内容の
展示物に皆「目が点」状態・・

以下、ごく一部ではありますが
私が興味を惹かれたものを紹介します



これは燐灰石


そして球顆流紋岩


この模様の美しさにしばし見とれてしまいました・・



私が特に注目したのは輝水鉛鉱(モリブデナイトMoS2)で
このMoS2から硫黄分(S2)を取り除いたものがモリブデン(Mo)です
モリブデンは微量を鋼に添加することにより
強靭な鋼を得ることができます(参照
このことは以前、ブログでも少し述べましたが(参照
この輝水鉛鉱が


兵庫県の出石いずし町や


丹波市山南さんなん


そして宍粟しそう市でも採掘されていたのです


木工の世界では日本で台鉋が使われ始めたのは
室町時代中頃から、ということになっているようですが(参照
これは歴史資料として台鉋が確認されている
ということが前提となっています
ところが、正倉院に所蔵されている木工品や楽器を見ると(参照
台鉋を使わなければ作ることが不可能と思われるものが
多く確認されるのです(参照


















これらの画像は紫紅社から出版されている
正倉院宝物にみる 家具・調度」から部分転載したものです

これは状況証拠とも言え、加えて木材としては加工が困難な
紫檀や黒檀なども素材として使われています
これらを加工する刃物(鋼)にはかなりの強靭さが必要で
特に台鉋のように刃先で材料の表面を擦るものは
炭素鋼の刃ではかなり困難を伴います
そういうことなので、現在ではハイス鋼などの
特殊鋼の刃を持った鉋を使いますが
このハイス鋼には先に紹介したモリブデンが
炭素鋼に添加されているのです
ですから、正倉院に所蔵されている木工品が
作られた時代(8世紀頃)の刃物にも
現在の特殊鋼のような合金鋼があった可能性は
全くなかったとは言えないのではないでしょうか

鉄の歴史は5000年ほどはあるとされていますが(参照
その長い歴史の中で合金鋼が作られるようになったのが
ここ100年ほどというのは考え難いと思うのです
たとえば、日本刀に関して言えば
日本刀は鎌倉時代に最高レベルに達し
その後、現在に至るまで
その域に達することは出来ていないとされています
このように、時代が古い方が技術が優れていることも
あるので、鋼に関してもその可能性は
充分にあるような気がするのです

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