2014年12月12日金曜日

硬い浄教寺砥を石油スト-ブで焼く。 そして石焼芋

砥石仲間の数人の御方から
硬く反応の鈍い砥石は
焼くことで改善されるということを聞き
石油ストーブを出したのを機会に
試してみることにしました
今回試したのは硬い浄教寺砥
サイズは長さ21cm、幅8.3cm、厚み6.3cm


約6時間後の様子
ストーブに接していた面が紫色がかっています


側の様子
上部がストーブに接していた面で
徐々に下部にかけて変色の度合いが違っています




反対面は焼く以前の状態のままでした
この状態から試し研ぎをした様子を動画撮影し 
YouTubeにUPしました


動画では最初に焼けていない反対面で研ぎましたが
動画でも分かって頂けると思いますが
砥面の上を鉋身が滑っているだけで
ほとんど反応していません

その後両面を目起こしをしましたが
そうすることで少しは砥汁が出ました
この画像は目起こしをして研いだ状態です


こちらは焼けた面を目起こしをして研いだ状態
砥石自体の硬さはほとんど変化はないように思いますが
焼けた面は目起こしをしなくても鉋身への喰い付き咸があり
明らかに反応は違っていました
研ぎ傷も前面に均一に付いていて
研磨力が増したことが分かります



その後、約12時間ストーブに乗せた後の状態
累積時間は約18時間になります
ストーブに接していた面の色が濃くなりました


反対面は以前と同様
ほとんど色は変わっていません


側の様子は、ストーブに接していた面から
反対面にかけて変色している部分が多くなっています


試し研ぎでは、前回と反応の違いはほとんど感じませんでした



このブログ記事をお読みになって
試してみようと思われた御方は
以下の事にご注意下さい
試される際には、水に濡れた状態からいきなり焼くと
割れたり、破裂する危険もありまかすから気を付けて下さい
それから、動画の説明欄にも書いていますように
粘板岩質の仕上砥石や青砥は層の中に含まれている
空気や水分によって破裂する可能性が大きいようですから
その点もご注意下さい


さて、この状態は
家人が焼き芋を作るので乗せてもいいかと言ってきたので
仕方なくOKしたところ
焼ける途中の匂いがいつもと違っていました
いつもならストーブに直接乗せるので
温度が高すぎるためか、焦げたような
酸っぱい臭いが漂うのです
それが全くありません


思ったよりも早く焼け上がり
味も香りも上々でした
これがほんまもんの石焼芋・・・

6 件のコメント:

ケンゾー さんのコメント...

ケンゾーと申します

石をストーブで役とはすごい荒技ですね

かちかちのこっぱがあるので私も試してみようと思います

しかし、石焼きイモとは・・・
これも試してみたいです

いつも興味深い記事をありがとうございます

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

コメントありがとうございます。
その後平均して1日9時間ほど乗せていますが
全体が紫色になったものの、硬さはほとんど変化はないように感じます。
せっかくやり始めたのだから今冬、石油ストーブを出している間
繰り返し焼いてみようと思っています。
試される際には、水に濡れた状態からいきなり焼くと、
破裂する危険もありまかすから、どうぞお気を付け下さい。
それから、動画の説明欄にも書いていますように
粘板岩質の仕上砥石や青砥は層の中に含まれている
空気や水分によって破裂する可能性が大きいようですから、
その点もご注意下さい。

ケンゾー さんのコメント...

先日、こっぱの砥石を焼いてみました

結果は,きよんどさんが注意していた通り見事に二つに割れてしまいました
しばらく使っていなくて水分は飛んでいたはずなのですが・・・

破裂はしませんでしたが厚みが1cmくらいしかなくて5mmの板が2枚になってしまいました

研ぎ味は研いでいないのでまだ分かりません
台に貼るか割れた所を修復するか考えている所です

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

貴重な報告ありがとうございます!
試されたのは粘板岩質の仕上砥石でしょうか・・。
研がれた結果もぜひお知らせお願い致します。

ケンゾー さんのコメント...

こんばんは

ケンゾーです

割れた石はご賢察のとおり粘板岩系の石です
意図は黒く,ちょっと見は濃い青砥みたいな色ですが、研いでも砥泥はほとんど出ません

カミソリの仕上げに良さそうな石です

挽き落とした一山いくらの木っ端の中に入っていたのでどこの山の何という石かは全然解りません

もしご興味があればお送りします

楽器製作家 田中清人 さんのコメント...

ご報告ありがとうございます。
結果は変化なしでしたか・・
かなり硬質なのでしょうね。
せっかくのお申し出ですが、こちらでは必要ありません。
お心遣いをいただき、ありがとうございました。