2015年6月30日火曜日

ガクアジサイと美しい杢のタモ材 そして尺二窓鋸

こちらではようやくガクアジサイが満開になりました





5月17日に大阪の橘商店からお世話になった
美しい杢のタモ材を製材し削ってみました








材質も楽器用材として使えそうです



さてこちらは今日届いた窓鋸
刃渡り約36cmの尺二サイズ
これはこれから桑材で作る五組の金輪寺風茶入の
フタを挽き割るために調達したもの
片手で挽けるのがいい


上は一尺サイズ(刃渡り約30cm)
刃渡りが6cm違うだけで
ずいぶん違った印象を受けます




縦挽き刃を長勝方式で研ぐと
切れがスム-ズになり、このように長い引き屑が出ます


お世話になったのは福島県
一尺サイズもここでお世話になったものです

今回も親身になって相談に乗って下さいました
この場にてお礼申し上げます


2015年6月28日日曜日

工房の湿度管理 そして円空小刀と古い前挽き鋸

ここ丹波篠山も梅雨真っ只中ですが
工房の中の湿度はこんな感じです
(数日前の様子)


接着作業はこれくらいの状態で行います
文明の利器のおかげで
梅雨時でもこうして楽器作りが出来るというのは
たいへん有難い・・


これから作る五組の茶入は
できるだけ単純な手作業で作りたいので
このような円空小刀というものを手に入れてみました
かの有名な円空さんが携帯していたという小刀を
再現したものだそうです






先日紹介したフック・ナイフと一緒に
桑材を試し削りしてみました
YouTube動画UPしました






さて、こちらは以前手に入れていた
大きめの前挽き鋸


刃渡りは約45cm


やや赤錆が多いので
ザッと荒砥で擦りました


こんな感じでいいでしょう・・


錆を落とすと刻印された銘が見えてきました
マークは瓢箪形の中に「白龍」
その下に「登録商標」
そして「白龍〇〇〇〇」
白龍の次の二字は鍛錬のようにも見えますが・・
最後は花押でしょうか・・


適当にアサリの調整をして目立てを行いました
歯の角度や刃の付け具合から
これは横引きのようにも思えます・・
そういうことなので
刃の先端部だけ角度を少し修正しました


先日窓鋸で両端を挽き落とした桑材(参照)を
半分に挽き割ってみました








2015年6月26日金曜日

窓鋸で桑材を製材する


今日、茶入5組を作るための桑材を製材しました
最初に一尺の窓鋸(刃渡り約30cm)を使って端落とし




厚み約8cm、長さ約60cmを
挽き切るのに約15分かかりました


挽き痕の様子



もう片側は尺六の窓鋸(刃渡り約49cm)を使ってみました
これは長勝さんからお世話になったものです
YouTube動画UPしました
先の一尺窓鋸よりも刃渡りは19cm長く
歯も大きく荒いので
これでは約8分で挽き切ることができました
かなりの時間短縮(約2倍)です




挽き痕の様子






2015年6月25日木曜日

今日の作業 ブリッジ接着 フックナイフ Hook Knife



仕上がった状態


水晶はブリッジとは何の関係もありません・・


膠・ニカワ接着 完了






その間、注文していたフック・ナイフ(Hook Knife)が届きました
スウェーデンのMORA製で全鋼の刃物です




研ぎ動画をYouTubeにUPしました
初めて研ぐ道具ですが
有り合わせの砥石で何とかいけました
ぶっつけ本番の動画撮影です


研ぎ上げた状態
届いた状態はかなり精度よく研がれていましたが
刃先は刃が付いていなかったので
粗めの中砥から研ぎ始めました


内側は問題なく仕上がっていたので
仕上砥石のみで大丈夫でした


使った砥石
左から、最初に使った人造砥(粒度約600)
その右は丹波産と思われるやや硬めの青砥(粒度約1000)
次は中砥ぎの最後に使った夏屋砥本白(粒度約1500)
右端は仕上砥ぎに使った山口県産杭名砥(黒蓮華巣板)
上に乗っているのは裏研ぎ用の仕上砥(産地不明)


桑材で試し削り


穴掘りもやってみました 


なかなか具合が良い


このフックナイフはこれからこの桑材で作る茶入の
内側を削るのに使う予定です






以前紹介した金輪寺茶入風に
茶杓とセットで五組作っていきます