2014年9月19日金曜日

自作のHSSハイス全鋼小刀を研ぎ上げ、試し削り


昨日紹介した自作のHSS全鋼小刀の1本を
柄に挿げました


接着剤は以前したコニシボンドの
水性スティック状の「ハイスティック」
いろいろな素材に使え、接着力も強い
これまでいくつかの小刀の柄の接着に使いましたが
今のところ問題はありません


完全に乾くには気温20度で6時間ほどかかる
と説明されていますが
初期接着は数分から数十分でいける感じです


2時間ほど放置した後、成形




プラネットカラーでオイルフィニッシュ
ここまでは昨日の様子



今朝研ぎ上げた状態
15分ほどで研ぎ上げることが出来ました




刃先の拡大画像(約180倍)


使った砥石



早速試し削り
堅い本黒檀Ebonyを削ってみました(動画UPしました)


動画撮影後の状態


削った跡




動画撮影後の状態


動画撮影後の刃先の状態
肉眼で見るとやや白くなっている感じで
まだまだ切れは止んでいません


2014年9月18日木曜日

今日の作業 Bridge-pinとStrap-pinを作る そしてHSS全鋼小刀作り

製作中の特注Laprevotteタイプの
ブリッジ・ピンとストラップ・ピンを作っているところ




ストラップ・ピン出来上がり




すべて完成



次に、10年ほど前にハイス全鋼小刀を作るために買っておいた
木工旋盤用のバイトを加工しました


幅は13mmでちょうど良い感じですが
厚みが6mmあり、これではやや厚すぎるので
まず厚みを減らす加工
ハイス鋼はグラインダーをかけても焼きが戻らないので
たいへん作業がやり易い


長さが1本にするには長すぎてもったいないので
短めのものを2本取ることにしました
柄に接着固定で挿げれば問題なく使えると思います


2014年9月16日火曜日

工房の様子、膠とセラック・ニスのテスト・ピース

湯煎した膠・ニカワの状態を確認しているところ
この御方にはいつもお世話になっております


膠の濃度は接着する素材や部位によって変える必要がありますが
その様子を確認しているところ
乾いた状態でどのようになっているかが特に重要なので
膠を湯煎する度に、こうして割り箸に塗って確認しています




日本で精製された漂白セラックを
知人から少し分けてもらったので試してみました
上に塗った部分が日本で精製されたもの(参照)で
下はここ25年ほど使っている
ドイツで精製されたものです(参照


日本のものの方がより透明感がある感じです






塗り上げた後、約24時間経った状態の塗膜を
アルコールを含ませた布で擦ってみました
(上部の白く曇ったところ)
指で触った感じも塗膜の状態はほぼ同じです
あとは価格と鮮度で決めれば・・といったところですか・・
他にはここでも手に入れることができます
この販売サイトのDewaxed SUPER BLONDEが
漂白セラックに該当します

漂白セラックは劣化が早く、劣化すると
アルコールに溶けなくなるので
私は冷凍保存しています
これまでの経験では、手に入れた状態が新しければ
常温保存で3年ほどもちますが
夏場などはフレークが硬く固着してしまうので
冷凍保存しています

それに比べShellac Lemonなど
精製回数が少ないものは常温保存でも
固着することはなく10年ほどは大丈夫です

以前(30年ほど前)日本で売られている漂白セラックを
購入したら、買った状態ですでに劣化しており
アルコールに溶けないものもありました
ですからその後はドイツのメーカーから
直接購入するようにしています
紹介したHammerlのものは
いつも新鮮な状態で手に入れることが出来ています





製作中の2台のギター
ニス塗りを終えました



こちらは修復中のフランス製Gelasマンドリン
ブリッジを接着したところです
オリジナル・ブリッジは破損していたので
作り換えました


2014年9月12日金曜日

工房近辺の秋 野生化したアサガオと木瓜の実

工房近くの小川の土手に
野生化したアサガオが咲いていました


午前7:30頃






こちらはアサガオの側で茂っていた蔓性の草


花が咲いているようですね・・


ハナムグリと


大きめのアシナガバチが寄っていました



こちらは以前紹介したことのある
大きめの甕に植え木瓜の木


実を収穫しました・・
といっても小さいので
どうしようもない感じです・・


とりあえず、ブドウとミニトマトと一緒に
記念撮影



2014年9月6日土曜日

四方反り鉋いろいろ Laprevotteラプレヴォット裏板削り用


19世紀ギター、ラプレヴォット・タイプの
裏板を削りだす際の四方反り鉋で
この4丁は現在主力で使っているものです
左の2丁は押金付きの二枚刃で右端2丁は一枚刃です
左端は身幅42mm、その右のものは身幅31mm
右端の一枚刃2丁は身幅25mm




左端のものはこれから刃口に
ステンレスを埋め込みます




銘は「越富士」
新潟県与板の小森小鉋製作所で
鍛えられたものだということです


この2枚の画像は以前も紹介しましたが
これを見た方が押金をグラインダーで削っているのは
何故かと質問されました

外丸鉋や内丸鉋の二枚刃は
押金の差込角度が大きいと
刃先でピッタリと合いにくくなるので
できるだけ低い角度がいいのですが


今回手に入れたものは
押金の差込角度が低すぎ
しかも差込みがきつ過ぎるので
押さえ棒を削り、適度な具合になるように修正しました
また、以前の状態では押金の頭部から
刃先部分を透かして見ることができないので
頭部が薄くなるように内側を削りました
この状態で頭部の隙間は約1mm
隙間を含めた頭の高さは約4mm


刃先の状態




こちらは身幅31mmのもの




これは理想的な押金の状態と言えます
押金の頭部の厚みは約2.5mmで隙間は約1.5mm
こちらも隙間を含めた頭の高さは約4mm
当然ながら、隙間が高い方が
刃先の合わせ状態の確認をしやすい





参考までに
これは30年程前に新品で購入したもので
身幅20mmの内丸鉋ですが
頭の状態は購入当時からこうでした
これも頭の高さは隙間を含め約4mm