2013年2月25日月曜日

昭和40年に発行された「日本の職人」を入手

昭和40年(1965年)に発行された「日本の職人」を入手
これは主に江戸時代の職人について
当時の絵を紹介しながら述べられているものですが
砥石についても少し言及されています

この絵はこちらのHPでも紹介していますが(参照
右の絵について、著者の遠藤元男氏は
「おそらく山城国と丹波国の境にある原山の砥石山であると思われる」
と指摘していられるが、その根拠を知りたいところであります・・

この絵が掲載されている「日本山海名産図会」では
この絵の説明は「砥石山」としかなされておらず
私も知りたいところではあるのですが・・






2013年2月24日日曜日

四方反り鉋あれこれ 

新たに古い四方反り鉋を手に入れました



台は何とかこのまま使えそうです


刃口にはこれから金属板を埋めます


刃は炭素鋼で銘は義正
鋼の炭素分は少なめです


研ぎ上げてみると焼き入れの必要はなく
このまま使えそうです


これで一枚刃の四方反り鉋は
大小合わせて12丁になりました

刃口の金属板の貼り方はこちらで紹介しています


これらはコレクションしているわけではなく
みな現役選手です



この2丁は二枚刃の四方反り鉋
どちらも緩い反りで、ブリッジの接着面の仕上げなど
重要な役割を担ってくれています


右はHSSハイス鋼で身幅43mm
左は炭素鋼で身幅は38mm
どちらも台の長さは約14cm 



2013年2月21日木曜日

今日の工房の様子 19世紀ギターLacoteタイプ ネック仕上げと猫


今日はLacoteタイプのネックを仕上げました

昨日の続きで、ヒールHeel部の下地仕上げを行い

動画参照下さい


使っている鉋は古い会津鉋 重力銘
仕上げに使った重道銘



黒檀EbonyのベニヤVeneerを膠ニカワで焼き付け接着しました

動画参照ください







その後Heel部をネックNeckと接着
この時は膠とホルマリンを使って急速接着を行いました
詳しいことは動画の説明欄に記載しております

動画参照下さい





ヒール部の加工についてはHPでも紹介していますので









2013年2月20日水曜日

今日の工房の様子 ネックとヘッドをニカワ接着


きょうは製作中の19世紀ギター
Lacoteラコート・タイプの
ネックとヘッドを接着、加工しました
膠・ニカワ接着の様子
動画UPしました









ヘッドを接着後、ネックを
所定の長さにカットします
弦長はどちらも640mm
動画UPしました
使った導突鋸は長勝窓鋸


切り口の美しさは他に類を見ません・・

2013年2月18日月曜日

今日の作業 ラコート・タイプのネックにEbonyのveneerを巻く



製作中の19世紀ギター、2台のLacoteタイプのネックに
黒檀のベニヤを接着しました




焼き入れ後の重勝銘四方反り鉋の試し削り

焼き入れをやり直した古い会津鉋・重勝銘四方反り鉋身
台に収め、試し削りを行ってみました
YouTubeに動画をUPしました





刃口は広いままですが、とり敢えずこのまま使ってみました



硬いローズウッドを削っても大丈夫でしたので
焼き入れはうまくいっていたようです






刃先がやや摩耗していますが
この刃先のやられ方は、昔の優れた炭素鋼に
見られる特徴で、鋼に粘りがあり永切れが期待できます



柔らかいセドロ材を削りましたが


刃先の影響はほとんど見られませんでした

これは次回、Laprevotteタイプの裏板削りで
ぜひ使ってみたいところです



重勝銘鉋刃の焼き入れをやり直しました

先日手に入れた古い会津鉋
重勝銘四方反り鉋刃の焼き入れをやり直しました
私の焼き入れのやり方については
以前紹介しましたのでそちらを参照ください

この鋼(はがね)は炭素鋼系ですが
グラインダーにかけた火花の飛び方では
炭素量がそれほど多くない感じを受けたので
低めの温度で焼き入れをし、焼き戻しをしないことにしました
合わせて、焼き入れに使う水を35度ほどの温度にしてみました





研ぎ上げてみると適度の焼きが入っている感じがします


刃先部分にみえる異物は混ざり鉄でしょうか・・
切れが悪い場合はこの部分は削り落してしまう必要があるでしょう・・
鉄肌の景色は出土した古代の刃物に似た雰囲気があります

裏研ぎの動画

これは一枚刃鉋で、また身幅が32mmと狭いので
裏押し用の金盤を使わずに、砥石だけで仕上げていきます
この際、金盤を使った裏押しでも言えることですが、
金盤や砥石の歪の悪影響を受けないために
出来るだけ短いストロークで刃物を動かします



転がし研ぎの動画

外丸鉋刃を研ぐときは、私は平らな砥石を使って転がし研ぎをします
こうすると1種類の砥石で様々な外丸鉋を研ぐことが出来ます



刃先に返りが細かく残っているので
鋼に適度の粘りがあるようです



刃先を拡大しても焼き戻しの必要はなさそうです




今回の研ぎに使った砥石
左から使った順で、シャプトン「刃の黒幕#1000」
次の黒っぽい砥石は京都亀岡・岡花産青砥(粒度約#1500)
次は愛知県産三河名倉・アツ層のものと白名倉
右の2丁は仕上砥石で、左が京都新田産戸前
右は京都梅ヶ畑・中世中山間府のものです