2016年4月5日火曜日

工房の様子 特注ルネサンス・ギターに取りかかる


製作中の特注小型モダン・タイプ(弦長640mm)
メープル部の塗装に取りかかる
これは木地着色した状態

その後、レモン・セラックを塗った状態

表は無色をセラック・ニスで仕上げていく


ニス塗りの合間に
次に取りかかる特注ルネサンス・ギター
Renaissance Guitarの原寸図を描く

胴体部の形状を
今回は釣鐘型にする
最初の「あたり」は、適当にフリーハンドで描き
それをプラシートに写し取り


それを使い形を描き
気に入らないところを修正していく

一応、出来上がり

その後、ヘッドの頂上を凹ませました

この版画ではフランスの4コースギターとして
紹介されているものですが
当時、フランスは最もギターが盛んだったようなので
各国からギターが集まってきたことは容易に想像できます
フランスのギョーム・モルレイの曲集の
挿絵に掲載されているギターには
スペイン風のものも見られます

釣鐘型というのは
便宜上私が勝手に呼んでいるもので
正式な呼び方ではありませんが
この形状はルネサン時代から19世紀にかけて
ギターによく見られるものです

とりわけイタリアのものは肩からウエスト
にかけての形状に特徴的なものがあり
19世紀ギターでもイタリア製のものによく見られます

これはヴァイオリン製作で有名な
ストラディヴァリが製作したギター
(1688年製のバロック・ギター)
この形状はイタリアの典型的なもの、と言えます
当時の女性のファッションとも共通性があるのでは
と、私は感じています(参照

これはイタリア、トリノの楽器製作家
カルロ・ガダニーニ作のギター(1802年製)
これも典型的なイタリア風の形状

これは1836年製のガダニーニですが
ガダニーニでもガエタノ二世作
形状は明らかにウィーン風です
これはおそらくウィーンのサロンの
寵児でもあったイタリアのギタリスト
ジュリアーニの影響と思われます

これは19世紀の代表的な製作家の一人
ルイ・パノルモ作のギター(1822年製)
パノルモ一族は、当時ロンドンに工房を
構えていましたが、出身はイタリア
ボディの形状は典型的なイタリア風と言えます

サウンドホールの縁飾りも
イタリアの伝統的なものと思われ

バロック時代のストラディヴァリが製作した
ギターにも同様の装飾が施されています

2016年4月4日月曜日

篠山の春 満開

工房近くの1本桜 満開です
今年は香りがほとんどしない・・

その分、色は濃いような気がする




タムシバの花が咲いている山に
雲がかかっているのも春らしい風景

これも
いつもの風景・・




舗装された道路脇で
けなげに咲いているスミレ

ホトケノザ

フキノトウ

小さな花 一輪だけ
というのもいい

白壁に映える白い花


2016年4月2日土曜日

トンボ玉作家 岡那孝幸氏の作品展

今日は午後からフラリと篠山商店街へ・・
トンボ玉作家の岡那孝幸さんの作品展へ足を運ぶ

途中、桜は五分~七分咲き
山のタムシバの花は満開
例年よりも花が多いような気がする・・

西町の市営駐車場から商店街へ向かう

有名な「小西のパン」の隣りの
貸しギャラリーが作品展の会場となっている
明日4月3日まで開催とのこと



展示会場の様子






この3個をゲット

これなどは海好きとしては
たまらない・・

下から色付きの光りを当てると
また格別



2016年4月1日金曜日

工房の様子 特注小型モダン・タイプ 製作状況


Mapleメープル仕様
特注小型モダン・タイプの製作状況

指板を削っているところ
堅い本黒檀削りには
やはり粉末ハイス鉋が威力を発揮してくれる

その後

ブリッジをニカワ接着し

ネックを仕上げる

使っている小刀は
若狭砥採掘の尚さんが鍛えてくれたもの
鋼HaganeはSK3

鑿Nomiはこれも先日紹介した
重光銘の古い会津刃物

粘りの強いメープル材でも
よく切れてくれます

最後の繊細な仕上げ削りには
これも古い会津刃物の重春銘の銑から

削り作業完了

この後はサンドペーパーで仕上げ

ニス塗りにかかる
これは無色セラック・ニスを刷毛塗りしたところ