井蛙抄から
岩くらの
小野の秋津に 立雲の
はれすそ鹿の
つまをこふらん
白雲の
春はかさねて たつ田山
小倉の峰に
はな匂ふらし
駒とめて
袖打はらふ 陰もなし
さののわたりの
雪の夕くれ
波風も のとかなる世の
春にあいて
網のうら人
たたぬ日そなき
なくせみの
はにおく露に
秋かけて 木陰すすしき
夕くれの声
よしの川
岩もる水の わきかえり
色こそ見えね
下さはきつつ
おもひ出は
おなしなかめに
かへるまて
心に残れ 春の曙
来年の寅年に因んで
虎の根付
直径4cmほど
手前左も虎の根付
右は彫刻家
はしもとみお さんの
猫のガチャ・フィギュア
こちらは「どん底」
左は原作
ゴーリキーの戯曲
右はそれを元に1957年に
映画化された黒澤明作品
撮影の様子
存在感は深く心に残った
日本語訳ゴーリキーの戯曲を
読んでいたら
小さな羽虫が飛んできた
体長2mmほど
それに羽が生えていて
飛ぶこともできる
自然は不思議・・
時雨に
はいろもかわらぬ
高砂の 尾上の松に
秋風そ吹
山風の
吹ぬるからに 音羽川
せきわきぬ花も
瀧の白波
秋あさき
日かけに夏は 残れとも
くるるまかきは
萩の上風
おもふとち
そこともしらす
ゆきくれぬ
花のやとかせ
野辺の鶯
駒なめて
こせの春野を あさ行は
あおきか原に
きしす鳴也
桜花
うつろふ春を あまたへて
身さえふりぬる
あさちふの宿
高砂の
松のみとりも まかふまて
おのへの風に
花そ散ける
製作中の Vihuela
特注ビウエラ
出来上がりました
井蛙抄seiashoから
挿絵入り和歌
おしなへて
花の盛に 成にけり
山の端かとに
かかるしら雲
よしの山
やかて出しと 思ふ身を
花ちりなはと
人や侍らん
雲はらふ
夕風わたる ささの葉の
音やさやかに
いつる月影
ともしして
今宵もあけぬ 玉くしけ
二村山の 峰の横雲
春たつと
いふ計にや みよし野の
山も霞て 今朝は見ゆらん
ほのほのと
あかしの浦の 朝きりに
島かくれ行
舟をしそ思ふ
人ならぬ
岩木もさらに
かなしきは
みつの小島の
秋の夕暮
井蛙抄から
立かへり
又もきてみん
松しまや
をしまのとまや
波にあらすな
又やみん
かたの(交野)のみのの
桜かり
はなの雪散
春のあけほの
なをさゆる
けしきにしるし 山桜
また冬こもる
梢なるらん
思いきや
しちのはしかき
書つめて
もも夜も同し
まろねせんとは
むかしより
めくみひろ田の
神ならは
さりとも秋の
心しるらん
したふへき
冬には雪の おくれいて
春ともいはす
さえわたるらむ
かけしあれは
おられぬ波も おれけり
みきはの藤の
春のかさしに