2011年4月24日日曜日

幕末の出石と江戸



これは出石の旧家から出た
幕末の読本です
題は「野居鷹(のずえのタカ)



 発刊されたのは
文化五年(1808年)
画工は、かの有名な
葛飾北斎であります
江戸深川で発刊されたことが
記されていますから
この本も江戸から
出石に運ばれてきた
ことになります
見開いた右上に
判が押されていますが
但州出石サシガネに▲の下に
米太とあります

この読本は
四巻が綴じられていて
貸し本とされていたようです
上の「米太」という判は
ここに書かれてある
田米屋という貸本屋
のものなのかもしれません
各巻の最後に上のように
「帙本何方(いずかた)
御かし(貸し)
申候共(申しそうらへども)
相済み候はば(そうらはば)
早々御返し下され
(たく)候也(なり)
と注意書きがなされています

2 件のコメント:

  1. 野居鷹・・・どちらでこのような資料を見つけられたのですか?
    図書館?個人の家?
    呉市の歴史を調べるのですが、近代史がほとんどです。
    広島は長崎と同じように原爆被災のため資料が焼失しています。
    私も調査が大変です。
                源 信正

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  2. 野居鷹は数年前に篠山の骨董市で見つけたものです。
    業者さんの話によると、出石の旧家から数日前に
    初出し(うぶだし)されたばかりだということでした。
    古文書は他にもいろりろありましたが
    北斎の絵が入ったものはこれだけでした。
    こういったものは京都の古書店などでは
    かなり高価ですが、かなり安く買えました。
    それでも数万円はしましたが・・・

    広島の呉市に関しては調べたことがありませんが
    以前の篠山刀剣会で安芸で打たれた刀は拝見したことがあります。
    安芸の刀工は珍しいと思いますが、厳島神社があるので
    そことの関係でもあったのでしょうか・・
    厳島神社には長崎系の画人(文政年間)とされる新見皐(にいみ こう)
    が描いたオランダ風景図も奉納されているようですね。
    他には筑前博多の講衆により奉納された鋳銅釣灯篭も
    所蔵されています(南北朝時代)。
    呉の周りから攻めていけば何か手掛かりが見つかるかも
    しれませんが、長期戦を覚悟しなければ・・
    といった感じですか。

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