2013年5月30日木曜日
2013年5月24日金曜日
千代鶴是秀作 藤四郎銘組鑿 四分追入ノミを研ぎ上げる
昔の日原大工の棟梁が使っていた
千代鶴是秀作と思われる藤四郎銘組鑿の内
四分(刃幅12mm)追入ノミを研ぎ上げました
これで残りは三分、二分、一分の3本となりました
裏はこれくらいで止めておきます
部分的な凹みがかなり深いのです
今回は前回の一寸ノミとは違った砥石を試みてみましたが
刃先は問題なく仕上がりました
今回使った砥石
上段左端の荒研ぎはいつもと同じで
シャプトン「刃の黒幕」#320
その右は群馬県産砥沢虎砥(粒度約#800)
右は新たに手に入れた丹波亀岡・岡花産青砥(粒度約1500)
下段左端は寸二を研いだときにも使った
これも丹波亀岡・岡花産青砥(粒度約#2000)
その右は丹波亀岡・丸尾山産八枚
右端はいつもの最終仕上砥、丹波亀岡・一本松産戸前
2013年5月23日木曜日
千代鶴是秀作 藤四郎銘組鑿 一寸追入ノミを研ぎ上げました
昔の日原大工の棟梁が使っていた
千代鶴是秀作と思われる藤四郎銘組鑿の内
一寸(刃幅約3cm)追入ノミを研ぎ上げました
鎬はこれ以上攻めることは止めておきました
今回は前回と少し違った砥石を使ってみたところ
刃先は問題なく仕上がりました
参考までにこれは前回研いだ寸二の刃先
細かい乱れがあります
これはおそらく途中で使った硬めの青砥が原因と思われます
目起こしをする砥石をもっと粒度の細かいものにすると
もしかしたら大丈夫かもしれません・・
今回使った砥石
上段左から、いつものシャプトン「刃の黒幕」#320
次に福井県産浄教寺じょうけんじ赤砥(粒度約#800)
右端は丹波亀岡・岡花産青砥(やや硬めで粒度は約#1200)
次に使ったのは下段左端、群馬県産沼田砥
通称、瓢箪ひょうたん沼田、粒度#2000以上
右の2丁は仕上砥で前回使ったものと同じです
左は中継ぎの京都亀岡・丸尾山産「黒蓮華巣板」
右は最終仕上げに使った京都亀岡・一本松産戸前
2013年5月21日火曜日
安来鋼・白紙1号鉋、焼き入れ直し
いま使っている「も作」銘寸二鉋(身幅50mm)が
刃がかなり短くなったので
それに代わるものとして、同じ鋼(安来鋼・白紙1号)の
某有名メーカーのものを数ヶ月前に手に入れていたのですが
これがどうも調子が良くない・・
というよりも、これでは仕事では使えない
ギターの補強材にするスプルースをちょっと荒削りしただけで
ご覧のように、刃先がグニャグニャと変形している
もちろん切れは止まっています
銘にはモザイクをかけましたが
研いだ感じも焼きが甘すぎるかなという印象が強い
小鉋とはいえ価格は安くはない
だが、こういったものは返品は利かないだろうから
自分で焼き入れをやり直してみることにしました
焼き入れの様子は以前YouTube動画をUPしましたので
そちらを参照下さい
ということで焼き入れを決行し
画像は焼き戻しをしているところ
炭素分が多い鋼の特性を活かすため
低めの温度、約170度で1時間ほどやってみました
焼き入れでの歪みを修正するのに
やや苦労しましたが
何とか研ぎ上げてみました
研いでみて、以前よりも強靭さを感じます
刃先は問題ありません
焼き戻しもうまくいったようです
ということで早速他の鉋を含め寸二鉋3丁で
削り比べをやってみました
以下はその画像です
製作中の19世紀ギターの補強材にする
スプルース材を荒削り
も作・寸二
勘兵衛・寸二
そしてウォルナット材を荒削りしました
も作
勘兵衛
3本の動画撮影後の刃先の状態です
これは某有名メーカーの寸二
刃先はほとんど変化はありません
かなり強靭になり、永切れするようになりました
そして「も作」銘・寸二のもの
上に比べると、やや刃先が摩耗しています
切れはまだ止んでいません
3丁めは、古い大阪鉋「勘兵衛」銘・寸二
これは炭素鋼系ですが
時代から判断しておそらく玉鋼と思われます
やや焼き入れが甘いので
3丁の中では最も刃先が摩耗しています
以上、これで焼き入れをやり直した鉋は
何とか仕事で使えるようになりました