2013年5月16日木曜日

新たに入手した砥石を試し研ぎ 重延寸八鉋を研ぐ


YouTube動画にUPした鉋研ぎ動画の画像を紹介しておきます
研いだ鉋は古い会津鉋・重延寸八
動画で最初に使ったのは
産地不明の青砥
この中砥は時折見かけることが
あるのですが
丹波亀岡産の青砥や佐伯砥とは
明らかに違います
森砥石さんも丹波のものではない
とおっしゃっていました
関東の荒内砥でしょうか

ほど良い硬さで良く反応し
強い研磨力があります
丹波産に見られる針気は
ほとんどありません
以前紹介した和束産青砥
よく似た研ぎ感と研ぎ上がりです


次に使ったのは丹波亀岡産佐伯砥です
これは姫路の砥石店から
入手したものですが
側に書かれた「佐伯」という字は
森砥石さんが書いたものだそうで
随分以前に森砥石さんのところから
出荷されたもののようです

緻密な石質なので目起こしをした方が
より良い効果を得ることができます

これは14日に紹介した
昔の職人さんが使っていた青砥で
おそらく丹波亀岡・岡花産と思われます

これも目がよく締まっているので
目起こしをして研ぎ始めました

地鉄には荒めの傷が付きますが
鋼は緻密に研ぎ上がります

これも14日に紹介した
新たに砥取家さんから手に入れたもの
丸尾山の黒蓮華・巣板は
これまで4丁ほど購入しましたが
硬さや反応はどのような刃物にも
対応できる感じを受けます

反応よく、心地よく研ぐことができ
強い研磨力があります

地鉄じがねには荒めの傷が付きますが
鋼はピカリと光ります

最終仕上は丹波亀岡・一本松産戸前
これも砥取家さんから
お世話になったものです

この仕上砥も刃物を選ばず
使うことができます
現在、ノミや小刀の最終仕上げとして
主力で使っているものです

はがねは鏡面に仕上がり
地鉄も砥石の傷が肉眼では
確認できない程度まで仕上がり
肌が美しく現れます
優秀な最終仕上砥です

以上、紹介した丹波産砥石は
実は依頼を受けて研いでいる
藤四郎銘組鑿を
研ぐために手に入れたのです
丹波の地で研いでいるので
できれば丹波産の砥石を・・
と思った次第であります・・

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