2011年7月12日火曜日

鉋身の焼き入れ


以前紹介した中惣銘の鉋
いま一つ強靭さに欠けるので
焼き入れと焼き戻しをやり直してみました
この鉋を鍛えた人には申し訳ないと思うのですが
私としては、なんとか仕事で使いたいし
これまでの経験から、以前の状態には
焼き入れをやり直すことで
より良くなる可能性を感じていたので
思い切って断行することにしました・・



 やってみて正解でした
以前見られた鋼と地鉄の鍛接部の
不安定さも改善されたように思います
研いだ感じも鋼に強靭さを感じます
画像の地鉄に見られるヒビは
以前からあったものなので
誤解のないように・・







ハードメープルを荒削りしてみましたが
切れ味よく、以前のような
鋼の弱さが改善されました





その後、樫の木の鉋台も削りましたが
軽く削ることができました





少々のことでは刃先はやられません
以前はソフトメープルを少し削っただけで
刃先が摩耗していたのです
これで思う存分仕事で使うことができます

2 件のコメント:

  1. 焼戻しは先日お伺いしたときに教わりました。
    また、ブログでも詳しく失敗しない方法を書かれています。
    今回は焼入れまで行うとは・・・・お見事。
    最近放射能に関して色々と言われていますが、長崎、広島はもっと過酷な状況から元気に立ち直っています。頑張れ東北。
    原爆・戦災あるいは火災で焼かれて駄目になった御刀も再刃すると聞いています。
    中心はそのままで、刃紋が変わる可能性がありますね。
    警察で廃棄処分する御刀が出る場合、研究のために、いただけないものでしょうか?
    ・・・また、この分野で研究論文ができそうです。
           源 信正

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  2. 言われてみればそうですね・・
    広島、長崎の原爆での放射能は今回の原発事故の比では
    ありませんね・・
    原爆の後の広島、長崎は、放射能で永久に草木も生えない
    死の土地になると予想されていたようですが、
    なんの数年で草木は生え始めたということですね。
    被爆した人たちはもちろん健康被害は多大にあったのでしょうが
    長生きした人も多かったようです。
    今回の原発事故での放射能に関しては、世間、
    とくにマスコミは騒ぎすぎと思えてなりません。

    故・人間国宝の隅谷正峰さんも焼け身の刀の焼き入れを
    されているようですが、たいへん参考になったということを
    聞いたことがあります。
    我々が、バラバラになった古い楽器を修復するような
    ものなのでしょうか・・

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