2017年12月10日日曜日

楽只堂年録から保宇木と卯木

八木書店から樂只堂年録の六巻が届く
この巻で興味深いのは、徳川将軍家の側Soba用人であった
柳沢吉保Yoshiyasuが自身の参禅記録を
納める函を作らせた際の注文図
長さ約37cm 、広さ約11cm 、高さ約8cm

覆蓋と内部に倭錦が張られている

解説では、この函は卯木(空木)が使われているとなっているが

本文では「以保宇ノ木ヲ作レル之ヲ」となっていて
この文は「保宇の木を以て之を作る」としか読めない
卯木Utsugiは細枝の灌木で
しかも内部は空洞であり
木釘や楊枝としては使われるが
幅8cm 以上の板はまず取れない
「保宇ノ木」は文字どおり読めばホウノキ
朴の木・ホオノキ以外にあり得ないのではないか・・
ホオノキならば、当日から
刀の鞘などとして使われていて
また、正倉院に収蔵されている
木製品にも使われています


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