先日紹介した
紹介されている
山口榮吾氏が出された
小冊子を手に入れたので
少し紹介しておきたい
と思います
東郷鋼についての説明
会津鉋では東郷鋼0号は
左銘のものに使われた
というのは興味深い記述です
通常の鉋には
蓄音機印の鋼が使われた
となっています
参考までに
これは当時の東郷鋼の
ラベルだということです
因みに
上の2枚の画像は
「会津手語り」で
紹介されているものですが
この左銘の重房と重延の
鉋も東郷鋼0号が
使われている
ということになります
これは出雲(島根県)の
田部家に残っている寛政八年
(江戸時代中頃)の文書
会津には農具を作るための
銑という道具が無かったため
近くの鉄の産地である
南部から取り寄せたが
品質が悪く、その上、陸路で
40km以上運ぶのは大変だった
そういったことなので
出雲で作られている銑を
内密に取り寄せてみたら
良質だったので以後は出雲と
取引きをするようになった
会津と出雲は距離が離れているが
船で運ぶことが可能なので
会津の漆、蝋、鉛、塗物、絹、
絹の晒布といった物産と
物々交換をすることになった
といった内容
大掃除を終え
新年を迎える
準備ができました
工房では仕事を
進めていますが
ふと思い立って
同じ寸四サイズの鉋で
削り音の違いを
確認してみました
左のアマレロ材の台が玉鋼
右の白樫台が安来鋼白紙1号
刃先は研ぎ立てではなく
荒削りでかなり使った状態で
白く摩耗しています
こちらはハードメープル材を
ガガリ鋸で挽いたところ
こちらは先日紹介した
明治44年当時の
会津刃物の価格表ですが
鉋の価格に興味が湧きます
特別上等鉋の寸八が
80銭ということは
現在の貨幣価値に置き換えると
1万円台といった
ところでしょうか・・
動画で最初に使ったのは
紹介されている
田島滝ノ原産と思われる中砥
程よい硬さで反応よく
研磨力あります
地鉄(じがね)に
やや荒めの傷が付きますが
鋼(はがね)には及んでいません
次に粒度が細かめの
青系の会津砥を使いました
やや目が締まっていますが
心地よく研ぐことができます
地・刃ともに緻密に研ぎ上がりました
使ってみました
美しい卵色の戸前です
やや柔らかめですが
研ぎ易く、研磨力あります
地・刃ともに微塵に
美しく研ぎ上がりました
地鉄の刃寄り、中央部に
異質な鉄が交じっていますが
鋼のように硬くはありません
会津鉋 初代重道寸四
鋼は玉鋼と思われます
Black Walnut
ウォルナット材を削ってみました
片手削り
一枚刃ながら
逆目もきれいに止まっています
スマホ片手に片手鉋かけ
会津刃物の真髄に迫る本
「会津手語り」が刊行されました!
木工道具に興味をお持ちの方
必見!
私の寄稿文も少し掲載されています
菊四変形判152ページ
¥2800+税
著者は、地元福島県の写真家
赤沼博志氏
豊富な写真の中から
以下、少し紹介しておきます
(著者の了解を得ております)
貴重な写真ばかりです
解説も大変興味深い内容
会津産の天然砥石(中砥)
会津砥についても言及されています
私の写真と寄稿文