修復中の18世紀マンドリンと
次回製作するマンドリンのために
ペグを作る準備
ジュジュベ材は堅く緻密なので
炭素鋼の初弘鉋が向いている
優れた炭素鋼は切れが軽く
しかも刃先が強靭
旋盤加工のための下準備完了
こちらは広島県在住の刀匠久保善博氏
現在無鑑査(刀剣コンクールに於いて
複数の特賞を受賞)の実力派
日本古来の「たたら製鉄」に関する
論文(銑zuku生成のための
酸化チタンの働きと重要性を解明)は
これまでの常識を覆すものとして
注目されているようです
シェラックニスにヒマシ油を
少量添加すると
刷毛塗りしやすくなり
塗膜も独特の美しさが得られる
ということなので試してみた
刷毛塗りのしやすさはもっと広い面を
塗らなければ分からないが
ニスの乾き具合や指触の感じは
ほとんど変わらない
同様の添加剤として亜麻仁油を
変性させて作られたリノキシンがあるが
それと同じような効果が
得られる感じか・・
添加したヒマシ油は
シェラックニス100mlに対し
太さ3mmほどの棒に付着させて
7滴垂らした
ひまし油メーカーの説明には
「ヒマシ油は、優れた安定性、
保色性、可撓性、顔料分散性、
湿潤性、潤滑性、低温特性、
電気特性、および生理的特性を
有するために
そのままラッカー、レザー、
印刷インキ、コーキング材、
潤滑剤、文房具、化粧品、
電気絶縁 材料、医薬品
などに配合使用されています。」
とあります
前回の塗りの後、サンドペーパー600番で
研磨し刷毛塗りを行った
メープルの一面だけ試しに320番の
サンドペーパーで深めに研磨したが
やはり塗り肌が荒れてしまった
刷毛塗り後10分ほど経った状態
そして最後に荒れたメープル面を
600番で研磨し改めて刷毛塗りした状態
これはこれまで試してきた
テストピース
古いものは1987年のものもある
工房に寄って下さいました
若い頃、スペインとフランスに
留学されていて
その時の思い出話は
たいへん興味深かった
こちらは工房の様子
製作中の19世紀ギター
フレットを打ち込む準備
NAKAYAの替刃式鋸
組子用
この特殊鑿nomiは
ヤスリを焼き戻して自作したもの
ヤスリの跡が残っている
修復中の18世紀マンドリン
指板加工中
指板装飾の欠落パーツを
白蝶貝で作っているところ
ヤスリで整えて出来上がり
中央はオリジナル
このように象嵌する
18世紀マンドリンの修復
使っている小刀は
古い会津製の特殊鉋の刃で
作ったもの
刃の先端を反り上げている
銘は重春
こちらは
古い両刃鋸の横挽き刃部分を
画像のようにカットして作った
縦挽き専用鋸
ウォルナット材を縦引き
こちらは一尺窓鋸で
楠材を挽いているところ
窓鋸は縦挽きでも威力を
発揮してくれる
窓鋸独特の挽き屑
このように接着
次に製作する18世紀マンドリンの
内型を作る
骨、牙、角を曲げてみた
上の画像は動画撮影後
慎重に曲げたもの
動画撮影後の状態
以外だったのは
最も曲げやすかったのは
クジラの骨
大きいので組織が粗いためか
そして結ぶにはやはり薄い必要がある
厚みは1.5mm以下かな・・
曲がらなかった象牙の端材は
あと数日浸けておくことにした
そして曲げたものは
クランプで固定
1日後の様子
昨日の酢漬けの骨、1日経った状態
硬さが元に戻り
柔かさもなくなっている
ということは酢でカルシウム分が
溶かされたのではなく
分子構造か何かが
変化しただけなのかもしれない