検索キーワード「羅生門銘 寸六」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示
検索キーワード「羅生門銘 寸六」に一致する投稿を関連性の高い順に表示しています。 日付順 すべての投稿を表示

2017年1月6日金曜日

羅生門 寸六の刃先の状態

羅生門の前に、座禅中?のネコ様を・・

しば~~らく、このままの状態が続いた後・・

突然獲物に跳びかかる・・


以前紹介した羅生門銘・寸六

手に入れた当時の刃先の状態

ここのところ、砥ぎ上げた状態の刃先を
目視で確認してみると
最初の頃よりは状態が良くなっているように見えたので 
今回、研ぐにあたって、砥ぎ上げた状態を
拡大して確認してみることにした
ここからは、その画像で
最初に荒めの中砥
熊本県産・天草Amakusa砥で研ぐ

粒度は400程度だが、天然砥石は
鋼に付く砥ぎ傷が浅いので
後の研ぎが楽に行える

次に京丹波・亀岡産の青砥
やや硬めの石質だが
反応よく、心地よく研ぐことができる

粒度は800程度
丹波産青砥によく見られる針気がほとんどなく
地鉄Jiganeが精緻に研ぎ上がっている

次に中砥ぎの最後として
亀岡・岡花産と思われる硬口の青砥で研ぐ

この青砥も針気がほとんどなく
文句なしの研ぎ上がり

そして仕上砥ぎの中継ぎとして
山口県岩国産の杭名Kuina砥・蓮華巣板を使う

仕上砥としては粒度は荒めだが
その分、研磨力は強く
短時間でここまで持っていける


そして、京都・梅ヶ畑、菖蒲Shobu産の
硬口の蓮華巣板で最終仕上げ



刃先の拡大画像(倍率は約100倍)
細かい「刃こぼれ」はあるが
最初の頃に比べると、かなり精緻になった

2015年2月4日水曜日

羅生門銘・寸六鉋を仕事で使う

1日に紹介した羅生門寸六鉋を
仕事で使ってみました
まずギターの響板として使う、30年ほど寝かせた
ドイツ・スプルースSpruceを荒削り
長年寝かせたスプルースは
木細胞中のミネラル分の結晶化が進んでいて
刃先が磨耗しやすいのですが
この鉋はほとんど変化はありませんでした
これには驚きました・・

次にギターの裏板として使うメープル材Mapleを荒削り

荒削りながら、逆目はほぼ止まっています

ギター1台分の響板と裏板を荒削りしましたが

刃先はまだまだ健全です
通常の鉋でしたら、この時点で
切れが止むものがほとんどなのです・・

刃の研ぎ角度は約26度
刃先部分をややハマグリに研いでいるので
実質は27度位はありそうです

さらにギターのネック材として使うセドロ材を荒削り

セドロ材は石気を含んでいるので
これも刃先が磨耗しやすい材なのですが

さんざん荒削りをやり
刃先はさすがに白く磨耗していますが
まだ切れは止んでいません
かなりの永切れです
これで価格が¥12000程度というのには
まったく驚かされます・・

その後、深い逆目のローズウッドを
荒削りしてみました

荒削りながら、深い逆目もほぼ止まっています
文句なし

2017年6月17日土曜日

今日の主な作業 

マンドラの補強材を接着


そしてLaprevotteタイプの横板の厚み出し

厚み減らしに使ったのは
古い三木鉋の「三代三郎」銘寸六

仕上げ削りは「羅生門」寸六

強烈な逆目もほぼ止まっている

そして曲げる


2015年4月23日木曜日

硬口の再生伊予砥が商品化されました

さゞれ銘砥で開発中の
再生伊予砥の硬口が商品化されました(参照
早速試し研ぎを行いました
YouTube動画参照下さい
研いだ鉋身は以前紹介した羅生門銘の寸六

動画で最初に使ったのは
最初に製品化された再生伊予砥の普通の硬さのもの

2分ほど研いだ状態
刃先から鎬(しのぎ)面までの幅は8.5mm
通称 三分研ぎ(6mm前後は二分研ぎ)

刃先の拡大画像(約180倍)

次に使ったのは
新製品の再生伊予砥・硬口

肉眼では普通口のものに比べると
緻密に研ぎ上がっているように見えます

ですが、研ぎ傷の状態は
それほど変わらないように感じます

次に天然伊予砥の硬口を使ってみました

天然砥石独特の
しっとりとした研ぎ上がりです

研ぎ傷もやや浅いように感じます

次に使ったのは同程度の硬さの三河名倉
層は八重ボタンといった感じです

肉眼では再生伊予砥の硬口と
同じように見えます

研ぎ傷は上の天然伊予砥と同様
といった感じですか・・

これは動画では使っていませんが
参考として
シャプトンの刃の黒幕#1500を
使ってみました


かなり深い研ぎ傷です

再生伊予砥の硬口で研ぎ直しました

研ぎ傷の深さの差は歴然としています
こうしてみると
再生伊予砥は人造中砥と天然中砥の
中間的な研ぎ傷が付くような印象を受けます

そして仕上砥ぎは
京都梅ヶ畑、菖蒲産の仕上砥を使ってみました
八枚層のような質感のものです

1分ほど研いだ状態
程よい硬さで研ぎ易く
鋼(はがね)は光る程度に
そして地鉄(じがね)は微塵に曇ります

これで充分仕事で使えます

羅生門独特の刃先の状態
焼きが強靭に入っているためか
刃先はやや荒れていますが
通常の仕事でしたら
削り肌にはほとんど影響は及びません
鉋の場合は刃先の強靭さが重要なので
これくらいの状態が永切れしてくれます