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2016年3月9日水曜日

3種類の鋼の小刀 削り比べ

昨日紹介したH1鋼の小刀を含め
三種類の小刀で
削り比べをやってみました
最初にギターの響板(Spruce材)のバリ削り
この作業は通常は薄ノミで行いますが
今回は削り比べのため、小刀を使ってみました
YouTube動画UPしました

作業の途中、H1鋼は
木口削りでは切れの鋭さが足りず
割れを起こしそうだったので
木口には使わないようにしました

使った三種類の小刀
これは動画撮影後の状態ですが
刃先はどれもほとんど変化はありません

動画で最初に使ったのは
左端の玉鋼のもの
これは古い会津刃物、重春銘の銑から
自作したものです(参照

次に使ったのは中央のSK3炭素鋼のもの
これはH1鋼と同様
若狭砥採掘の尚さんが鍛えてくれたもの

右端がH1鋼 全鋼のものです

裏の様子


次にギターの裏板に使った
Maple材を同様に削ってみました
H1鋼はメープル材では切れの重さは
あまり感じず、木口削りも問題なく行えました

動画撮影後の刃先の状態
ほとんど変化なし



これは動画撮影はしていませんが
ウォルナット材を削ってみたもの


H1鋼は切れも軽く
削る材によって手応えが大きく違うのは
興味深いところです

これくらいの削りでは刃先はほとんど変化なし
まだまだ切れます

2012年10月14日日曜日

産地不明の中砥を入手、佐伯砥か・・

産地不明の中砥を
手に入れました
おそらく丹波亀岡産の
佐伯砥saeki-toと思われます


一見、砂岩系のようにも見え
研いだ感じもザリザリ
としていますが
研ぎ上がりは
以外に細かいのです
佐伯砥はこれまで何丁か
使ったことがありますが
これほど優れたものには初めてお目にかかりました

研いだ刃物は
以前紹介したことのある
昔の会津の刃物鍛冶
小型の鉈に作り変えたものです

鎬面をグラインダーで
成形した状態から
研ぎ始めました
荒い仕事で使う分には
この状態で充分ですが
小刀としても使いたいので
一応、研ぎ上げて見ました

今回手に入れた中砥を
動画で使いましたが
以下の刃物の画像は
動画を撮影後
少し焼き戻しをし
全体の歪を修正して
研ぎ直したものです
刃こぼれが顕著だったのですが
焼き戻しをして直りました


参考までに
研いだもの

そしてこれは
会津白砥で研いだもの

そして動画で佐伯砥の
次に使っている
丹波亀岡・岡花産の青砥
こうして比べてみると
佐伯砥よりも
地鉄jiganeの傷が
荒いようにも見えます


動画で最後に使っている
京都梅ヶ畑
中世中山産の仕上砥




2016年10月10日月曜日

特注ギター2台のネックを仕上げる 


ブリッジを接着した後、ネックを削っていく
これは荒削りの様子
小刀は左久作さんに鍛えてもらった12mm幅のもの
刃角度は約26度(スウェーデン炭素鋼) 

実際は両手で小刀を保持している(動画参照

ヒール部分の曲面は10mm幅の小刀を使う
重春銘の銑から自作したもの)

良く切れる弘正銘(東京鑿)の薄ノミ



荒削りを終えたところ


左は削る前の状態
右は荒削りを終えた状態


ネックの荒削りを終えた時点で
指板の厚みを調整する




そして仕上げ削り

ネックに使っているセドロ材は
逆目が交錯していることが多いので
二枚刃の南京鉋には助かっている
これは新潟の平出商店でお世話になったもの


刃口の真鍮は自分で埋め込んだ
瞬間接着剤で接着しているだけ
以前はエポキシで接着していたが
削った際の摩擦熱でポロリと剥がれることが多く
試しに瞬間接着剤を使ってみたら
ほとんど剥がれることがなかったので
その後は瞬間接着剤を使っている(参照





ネック削り完了

2016年4月26日火曜日

工房の様子 Renaissanceギター Rosetteとネック

ネックを所定の長さにカット
鋸は長勝窓鋸(参照:YouTube動画

ヒール部を挽き出す


作業中、注文していたロゼッタが
スペインから届く


作業を切り替え、ロゼッタの取り付けにかかる

ここ、というときは
コントロール性の優れた小刀を使う
これは古い会津刃物
重春銘の銑から作った小刀(玉鋼)



出来上がり

念のため、切れ端で
テスト・ピースを作っておく
2013年に試したものは
バロック・ギターに使ったもの
問題なくキッチリと接着されている

補強材を接着


ネックの作業に戻る

ヒール部を加工しているところ

下拵え完了


Mapleベニヤの焼き付け接着を終える


ネックとヒールを接着し出来上がり