2009年12月11日金曜日

彦根城博物館所蔵の琵琶

平曲語りの
鈴木まどかさんから
彦根城博物館で、所蔵の
琵琶の展示が
行われているとの
知らせを受け
早速足を運びました
来春に平家琵琶
製作するので
その参考のためにもぜひ見ておきたかったのです

滋賀県には何度も
足を運んでいますが
彦根城は初めてです
幕末、安政の大獄の後、
江戸城桜田門外で
暗殺された井伊直弼は
ここ彦根藩の
十三代藩主だった
ということです

広い城内の一角に
博物館が建てられています

博物館入口の大きな
掲示板に雨に打たれて
散ったモミジの葉が
付いていました
最初見たときには
こういうデザインなのか
思ったほどです・・

今回の展示では
所蔵の琵琶29面のうち
楽琵琶と平家琵琶
合せて9面
中国琵琶が1面
展示されていました
琵琶についての解説は
鈴木まどかさんのブログを参照ください


私が重点的に見たのは
各琵琶の覆手の位置と
その肉付けの具合です

琵琶の他に、芸術に
多大な尽力をした
井伊家代々のコレクションも展示されていました
これは刀のコーナー 三振りだけでしたが
日本の代表的な
名刀ですから
ワタクシメでも一目で
時代と作者は判りました
中央は新刀(江戸時代初期)の肥前・忠吉(ただよし)
両側は鎌倉時代中頃
(古刀)の備前・一文字(いちもんじ)
右は鎌倉時代には

あり得ない姿ですが
大磨り上げが為されています
(以前より短くなっている)

2009年12月10日木曜日

驚異の霊芝

デ、デカイ!
とにかくデカイ!

こうして空に聳えさすに値する存在感!
見るだけで元気が出てきます!
全長30cm!傘の直径は31cm!
デカイ!




サルノコシカケ科の霊芝(れいし)
中でもこれは珍品中の珍品と言われる
黒霊芝さまであります
カエデの木の根に付くということですが
これだけ大きな霊芝が付いていた木も
かなりの大木であったでしょう

このお方は、他の霊芝のように栽培が
できないのだそうです
これを煎じた薬は、古代中国では
皇帝しか飲めなかったということです





これは、とある旧家に保管されていたもので
かなり古そうであります
茎の付け根のところに釘が見えます





霊芝が取り込んだものか
誰かが刺したものかは不明




この釘もかなり古そうですね
断面が四角いので和釘と思われます
そうすると、明治時代以前のものか・・
参照

2009年12月7日月曜日

古代の製鉄 その7

古来から製鉄あるいは鍛冶を行う人々が信仰の対象としてきた神に、前回紹介した兵主神(ひょうずのかみ)の他に天目一箇神(あまのまひとつのかみ)」と「金屋子神(かなやごのかみ)」があります。古来から優れた砂鉄が採れることで有名な、播磨西部(兵庫県)千種(ちくさ)地方では、金屋子神は「カナイゴサン」と呼んでいたそうです。これは、古来から朱の原料である朱砂が採れる地域にある丹生(にう)神社を、播磨地方では「タンジョウサン」と親しみを持って呼んでいるのと同様の呼称だと思われるのですが、それだけ地元の人たちにとっては身近なものだったことが想像されるのです。因みに、朱砂は赤色の顔料として縄文時代から使われていいる朱、そして鍍金に欠かせない水銀の原料でもあるので、古来から重要な鉱物資源でありました。
そういうことですから、丹生神社は全国各地に存在し、
150カ所以上はあると云われています。丹生の「丹」も赤いという意味があります。丹生神社の代表的なものとしては紀伊国(和歌山県)丹生都比売神社が挙げられますが、比売という字が付くくらいですから、もちろん祭神は女神である丹生都比売(にうづひめ)であります。ここのところに私は大変興味を惹かれます。話をちょっと戻しますが、古代の朱砂産地として記録されているものとしては、古いところでは続日本紀に、近江国(おうみのくに・滋賀県)に金青を献上させたこと、また伊勢国(三重県)には朱砂と雄黄(硫化砒素)を、常陸(ひたち・茨城県)・備前(岡山県)・伊予(愛媛県)・日向(ひゅうが・宮崎県)は朱砂、安芸(あき・広島県)・長門(ながと・山口県)には金青と緑青を、豊後国(ぶんご・大分県)には真朱を献上させたということが記録されています。
参照:このサイト内で「朱」で検索してください。





2009年11月29日日曜日

髙村聡子さんのサロンコンサート

ソプラノ歌手の髙村聡子さんの
サロンコンサートに足を運びました
髙村さんは、8年間に及ぶイタリア留学を終え
今年の春に帰国されたということです

演奏が始まって、ピアノ伴奏のすばらしさに
まず驚きました。ピアニストは阪田みゆき さん
ピアノ・ソロではショパンとドビュッシーの曲が
披露されましたが、それもすばらしかった
ドビュッシーの曲を聴いていると
道中に目にした紅葉した丹波の山々が
心の中に巡り、サラサラと水の流れるような
旋律の美しさと山々の色の流れが重なり
えも言えぬ心持になったのです


髙村さんの歌声も美しい密度で
伸びやかに耳に届きます
サロンコンサートならではの
贅沢なひと時でした




道中の丹波の山は見事な紅葉でした・・


2009年11月14日土曜日

19世紀ギター・フェスティバル

今日は滋賀県大津市にある
おかげさまで、盛況の内に終えることができました
スタッフの皆様に、この場にてお礼申し上げます


二階の展示会場の様子

私の展示コーナーです

徳島県や石川県から来て下さった方も
いらっしゃいました
また、関東を拠点に活動されている
メンバーの方も来場下さり
今後の交流が期待されるところです

これはギタリスト松田晃明氏による
弾き比べの出番を待つ現代製作家による楽器
左から兵庫県の黒田義正氏作によるミルクール・タイプ
拙作の
ラプレヴォット・タイプ
名古屋の大西達郎氏作のウィーン・シュタウファー・タイプ
兵庫県の古楽器製作家
平山照明氏作によるパノルモ・タイプ

こちらの3台は19世紀オリジナルの名器です
左からフランスの楽器産地ミルクールで作られたもの
イタリア出身の父を持ちイギリスで製作していた
ルイ・パノルモ
フランスの製作家ラプレヴォット

今回の催しの様子は製作家の黒田氏のHPでも
速報として紹介されています

二部の演奏部門では
独自に開発された箱型ハープ(マリア・ハープ)
ギターによるアンサンブルも披露され
新鮮な響きに熱い注目を浴びていました
ギターを弾いているのは
マリア・ハープを製作された平山照明
弾いているギターも二階に展示されている氏の作品です
その左はマリア・ハープ開発者のマリア味記子さん