2013年3月25日月曜日

マリアハ-プMサイズ完成



製作中のマリアハープ20弦Mサイズが完成







3月24日、兵庫県三木市にある画廊喫茶「風らん」で
東日本大震災犠牲者 鎮魂の法要が行われ
音楽も捧げられました


このときに使われた楽器
こういったことに少しでも役に立てたということは
楽器製作家冥利に尽きます・・





マリアハ-プ特注Lサイズ(21弦)の
サウンドホール・ロゼッタ


荒彫りを終えた状態


着色・・これくらいで止めておきましょうか・・



2013年3月22日金曜日

Lacoteラコート・タイプの指板を接着

製作中の2台のLacoteタイプに指板(しばん)をニカワ接着
YouTubeに動画をUPしました



本黒檀Ebonyの指板を電熱器で温めているところ







2013年3月18日月曜日

今日の工房の様子

11日に紹介した粉末ハイス鉋(身幅50mm)を仕事で使ってみました
製作中の2台のラコート・タイプの指板(本黒檀Ebony)を
削ったのですが、通常のハイス(HSS)鉋よりは
永切れしてくれそうで一安心・・
YouTube動画UPしました

動画では、最後の切り札として入手している
中国製ハイス全鋼鉋(身幅48mm、鋼はドイツ製と思われます)と
削り比べをしたのですが甲乙付け難しといったところでした

右の日本製のものは鉋身は台の両端に溝が切られていて
そこに玄能で叩いて差し込むのですが
左の中国製のものは身を挟み込む溝がなく
押え金(裏金)で文字どうり強引に押え込んで
身を固定しているのです・・何と大胆な発想・・
動画でもお分りだと思いますが
最初の身の差し込みの調整が厄介です・・

身の仕込み角度はどちらも約40度

刃の研ぎ角度はどちらも約31度
右の日本製のものは刃角度を修正しているので
刃先1mmほどを31度に研いでいます
その後29度に研ぎ直したら切れの具合が良くなりました

中国製は台が極端に短いので
使い難いこと、この上なしといった感じです
これは台を長くしたいところですね

削り肌はどちらも問題ありません

動画撮影後の刃先の状態

どちらもまだ切れは止んでいません

最後に、今日の他の作業
製作中の2台のBoxハープの大型サイズのものには
サウンドホールにロゼッタを嵌め込みますので
それの切り抜き作業を行いました



丹波篠山・並木道公園と丹波氷上・独鈷の滝


昨日は知人が来たので
丹波篠山・並木道公園と丹波氷上(ひかみ)独鈷の滝に案内しました

5年ほど前にOpenした並木道公園




公園が整備されて間もないためか
何か殺風景な感じです・・




丹波氷上にある独鈷の滝
ここを訪れるのは20年以上ぶりか・・
以前に見た時よりも滝が立派に見えました・・
やはり、こういった場所に行くと心が洗われます

YouTubeに動画UPしました


2013年3月17日日曜日

写実考


3月14日のブログ
画家・磯江毅氏のことを
述べましたが
それを読んで下さった方から
感想を頂きました

一昨年、奈良県で
開催された「磯江毅展」を 
ご覧になったということで
その感想と
1991年発刊の「月刊美術」誌
195号に掲載されている
磯江氏の文章を
紹介して下さったのです
こういったことは
大変ありがたく
この場にて改めて
御礼申し上げます
ご本人から了承を
頂きましたので
月刊美術の記事を
紹介しておきます

「リアリズムとは、
言うまでもなく
写実主義の事であり、
写実とは実を写すと書く。
そして実とは真実の
実であり、現実や果実の
実でもある。
実とは、肉眼を通じて
精神に映し通した像を
言うのだろうか。
 見つめれば、見つめる程、物の存在が切実に移り、
超現実まで
見えてくるがある。
そこまで実感し、
感動を起こす
精神の繊細さをもって
初めて実を写せるのでは
ないだろうか。
習い覚え、慣れ親しんだ
テクニックだけに頼って
機械的に描かれた画面に、
実が宿るはずがない。」

「日常生活の中で
見慣れた物でも、
見れば見る程、
その本来の用途や
目的を忘れさせ、
初めて接する物の様に
思えてくる事もある。
その時の視覚や感覚が
先入観や観念を追いはらい、
新たに個人的な関わりを
持ち始めてしまう
からかもしれない。
当たり前の物でも、
あえてこだわれば、もう当たり前でなくなってしまう。
そこで初めてリアリティに
触れたと言えるのでは
ないだろうか。」

14日に述べた私の戸惑いの
原因はここのところに
ありそうですね・・

ですが、手許にある
柿崎亨氏の絵は
磯江氏の絵ほど細密には
描かれていませんが
私はこちらの絵の方に
物の存在の本質を
感じるのです
それと同時に作家の
個性も感じる

磯江氏の絵には
物の本質というよりも
作家の本質が
濃密に込められている
と私には感じるのですが
なのに、作家の個性は
感じないのです
これは不思議な感覚です・・
このことを認識できたことは大きな収穫で
紹介頂いた磯江氏の
文章(言葉)を受けなければ
このことには気付かなかったかもしれません
絵というものは
ほんとうに不思議です・・
そして、そのことを言葉で
表現するということの
難しさ、もどかしさも
痛感するのです・・

そういうこともあり、
写実についてもう少し
知りたいので

森本草介氏の画集を
注文したのでありました・・