2015年3月28日土曜日

工房の様子 特注小型モダン・タイプの補強材削り

製作中のMapleメープル仕様
特注モダン・タイプ(弦長630mm)の作業状況


補強材削りで主に使っている古い寸四鉋
銘は正清(地鉄は和鉄、鋼は玉鋼)
これは4年ほど前に紹介したことがありますが
鋼の焼きが甘く、こちらで使うにはやや無理があるので
先週、焼入れと焼戻しをやり直したものです
これで刃先はかなり強靭になり
さらに永切れするようになりました 


補強材削り用として両側のミミをおとした特殊薄ノミ
刃幅24mmですが両端を1.5mmほど丸めています


銘は東京鑿共同組合のマークが入った弘正
鋼はヤスキハガネ青紙を思われますが
研ぎ易く、しかも切れも素晴しい文句なしの刃物です
これとは別に通常の八寸(24mm)薄ノミも使っていますが
本黒檀の木口削りでも軽い切れで威力を発揮してくれます




反り台の一枚刃小鉋




そして補強材の断面仕上げに使っている特殊鉋
これは自分で仕立て直したものです


こういった作業は体への負担はほとんどないので
刃物は選びません
まずサイズが重要で、とりあえず切れてくれればOK


作業を終え、掃除をしていると
その音を猫が聞きつけ、入って来ました・・


背中を掃くとなぜか嬉しそう・・
変なお方・・

2015年3月25日水曜日

某有名メーカーの追入鑿ノミを入手


今は廃業されている有名某メーカーの三分(9mm)追入ノミを入手
三分ノミは頻繁に使うので、これまで2本使いきり
今は3本目を使っている
使いきるといっても長さが半分ほどになると
使いにくいのでその時点で買い換えてきた
今はハイブリッド全鋼のものを使っているが
ノミは削る際に力を入れやすいので、切れの軽さは
ほとんど関係ないと思っていたが・・


裏を研ぎ上げた状態
鋼はかなり強靭な焼きが入っている感じ・・


銘にはモザイクをかけておきます
東京鑿共同組合のマークが入っているので
分かる方には分かるかも・・


研ぎ上げた鎬面の状態
最終仕上げには若狭・中井産の合砥を使用


粘りのあるウォルナットを削ってみたがかなり切れが重い
これは追入ノミだが、楽器製作では叩いて使うことは希で
ほとんど手の力で削る
いままで使ってきたものが
たまたま皆切れが軽かったのか
このように切れの重いノミがあるとは驚き・・
いい経験になりました


現在主力で使っているハイブリッド全鋼の三分ノミ
サクサクと軽く削ることができ、コントロール性も優れている


これは桃マークの四分ノミ、これもよく切れる


桃マークの四分ノミについては私は知りません
ご存知の方がいらっしゃいましたら
ぜひご教示願います

3月28日、兵庫県三木市の内藤商店さんから連絡を頂き
左端の四分ノミは双桃マークということで
右端のハイブリッド全鋼ノミと同じ
三木市の小山金属製だそうです
鋼はスウェーデン鋼となっています
ご教示頂き、ありがとうございました


刃角度はどれも約30度


2015年3月22日日曜日

オブジェ 天空のピラミッド そして絡子環

修復中の筑前琵琶の転手(絃巻き)の
加工をしていて、この状態を見ていたら
ムラムラと何かを乗せたくなったので・・


虎目石で作られたピラミッドを乗せてみました
これで気が済みました・・


その後の作業






荒削り終了



ついでに、覆手の魂柱にも・・
これはウニの殻


その後、覆手に取り付け完了



こちらは欠落した1個の月を切り出しているところ
素材は象牙製の古い絡子環を使用




切れ端はムカデのブローチといっしょに・・
月夜のムカデ・・


出来上がり


2015年3月21日土曜日

新作Laprevotteラプレヴォット・タイプ 19世紀ギター 


製作中の19世紀ギター
紅白・・
弦長は630mmと635mmのSuzuki音律
同様のギター(弦長625mm)を使った演奏動画






裏板は右がメープル、左はウォルナット







弦巻きは回転比が1:4のギヤ式ペグ


2015年3月17日火曜日

端材のオブジェとフキノトウ そして鋸

工房裏の草むらにフキノトウが・・
ここ篠山も春の気配


左は新作のオブジェ
後は以前作ったオブジェで「イヤミのシェ~



こちらは昨日紹介した小さな鋸
ザッと錆を落として目立てをしました






充分仕事で使えそうです