2017年6月24日土曜日

19世紀ギターのフレット位置修正

19世紀ギターの名器
音が合いにくいということなので
フレッティングを修正していきます

一旦フレットを抜いて



溝に黒檀の小片を埋め込む

全体に埋め込んだところ

その後、新たにフレット溝を切っていく


そして板フレットを打ち込む

打ち込んだ後
改造したヤスリでフレットを平に削っているところ


フレット面が仕上がったら
フレットの頭を丸く加工していく

このヤスリも自分で改造したもの



板フレットの仕上げ方は
HPでも紹介しています

フレットの頭を丸めたら
600番のサンドペーパーで
ヤスリの傷を消していく


そしてスチールウール000で仕上げ



レモンオイルを塗って仕上がり

最後にナットの弦高

そしてブリッジの弦高を再調整し

出来上がり

音のチェックを行う

A:430で全弦、全フレットをチェック
ほぼ狙い通りの結果を得ることができました

2017年6月20日火曜日

工房の様子 今日の作業

マンドラの響板を接着するための下準備



ブリッジの高さを確認

この後、ライニング(接着代Shiro)を接着し響板を接着する

こちらは特注19世紀ギター

響板を接着したところ

そして裏板を削っていく




外側の膨らみを仕上げた後

内側を彫っていく



2017年6月19日月曜日

近世木材流通史の研究 そしてアテについて

昔の京丹波の木材流通に関する本を入手
昭和48年(1973年)に出版された
「近世木材流通史の研究」 
いろいろと興味深い・・





丹波国山国庄、黒田村地域(現在の京北町)で
産出されていた主な木材
アテというのはアスナロ材のことと思われす
傾斜面に生えていた木の根元近くの曲がった部分を
アテとも言いますが
そのこととも何か関係がありそうです
また、アスナロの変種にヒノキアスナロがあり
ウェブ上の情報ではアテはヒノキアスナロと
説明されているものもありますが
ヒノキアスナロの分布の南限は
石川県の能登とされており(栃木県・日光という説もある)
京都丹波は石川県よりもかなり南に位置しているので
やはりアスナロのことと思われます

昭和2年頃まで木材の運搬は
川で筏Ikadaにして流していたそうです
それ以降は馬車、そしてトラックで
陸上輸送されるようになったということです