2012年2月24日金曜日
2012年2月23日木曜日
平家琵琶の鶴首の継ぎ部分を仕上げる
製作中の平家琵琶の鶴首(ネック)の
継ぎ部分を仕上げました
このホゾ部分を甲板(裏板)に差し込んでから
甲板の仕上を行います
材は、琵琶を注文して頂いた方の依頼で
庭木として植えていたカリンの木を使っています
庭木が枯れ、伐採したものを
大切に保管されていたということです
そういった木ですから、私も心をこめて
大切に加工していきたいと思っています
バンドソーで挽いたら、鶴首の裏に
木の芯が出ました・・
最後の仕上削りのときに角を丸くするので
それで無くなればいいのですが・・
八音抄では、鶴首を含め
各部材の処理と音との関係について
次のように記されています
甲・腹厚く、覆手こはく、頸太き琵琶は音小さくて、
三・四の絃はよく鳴りて、一・二の絃は鳴らず。腹薄く、覆手柔らかに、頸細くなりぬれば、一・二の絃は音勢あれども、三・四の絃鳴らず。すべて声かしこき琵琶は、一・二の絃少しおろかなり。声おろかなるは三・四の絃ならず。一・二の絃はよく聞こゆ。ただし遠くて悪し。されば腹は厚くてくつろぎ、覆手は薄くて硬く、頸は細くて強きが良かるべきやらむ。
2012年2月22日水曜日
平家琵琶の甲板(紅カリン材)をハイス鉋で削る
You TubeにUPした動画の画像を
紹介しておきます
どちらの鉋もハイス鋼(HSS steel)で
右は身幅50mmの平鉋
左は身幅43mmの四方反り鉋
この鉋は自分好みに緩く反りを付けたものです
堅木専用の鉋にしているので
刃口には金属を埋め込んでいます
削っている木は紅カリン材
文字どうり、削り屑は紅色をしています
三種の鉋で平家琵琶の腹板を削る
三種類の小鉋を使って平家琵琶の腹板
タモ材を削ってみました
使った鉋は、左から「も作」、「長弘」、「善作」
どれも身幅43mの小鉋です
も作と長弘の鋼は炭素鋼系、善作は燕鋼です
どの鉋も優れていますが
比べてみると、明らかに違いがあります
燕鋼は強靭で永切れしますが
炭素鋼の優れた鉋に比べると切れが重いです
削った後の刃先の状態
これは「も作」
長弘
そして善作
どの鉋も永切れするので
これくらいの削りでは刃先はほとんど
変化はありません
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