2012年3月24日土曜日

二塩化メチレンとシリコン・ボンドを混ぜてみる


知人の化学者から助言を得て
3月22日に行った実験(といっても、好い加減な)
二塩化メチレンで行ってみました

塩化メチレンはアクリル用接着剤として
市販されているものだそうですが
10年ほど前に買っていたのを思い出し
探し出しました


これを買って使ったときは
それほど使わなかったと思うのですが
ここまで減っていました
揮発性が高いようなので
密閉していても揮発したものと思われます


早速シリコン・ボンドと混ぜてみました
シリコンが溶解されているような気がしましたが
二塩化メチレンの溶解力の強さか
紙コップに沁み込むのが早く
また揮発が早いので
シリコンと混ざっているのか
よく確認できなかったのです
ただ、シリコンの粘度は下がっているような
手応えはありました

二日後の固まった状態は
通常の固まり方よりもやや柔らかい感触でした


前回と同じように
塩ビ・シートにシリコン・ボンドを出し


布で拭き取ってみました


次に二塩化メチレンを沁み込ませた布で
拭いてみると、溶解力が強いためか
あっという間にこのとうり
塩ビ・シートの方が溶けてしまいました
アクリル板などを溶解して接着するものなので
当然の結果とも言えますが・・


これも前回と同様に
木にシリコン・ボンドを塗り付け


それを二塩化メチレンで除去し





よく乾かした後
タイトボンド(水溶性接着剤)
接着してみました


タイトボンドが乾いた後
少し力を入れて剥してみたら
このように接着面を痛めることなく
剥すことができました
ということは、完全に除去できていなかった
ということになります


これは22日に
IPAで除去したものを

同様に接着していたものですが
指で剥すのが難しい状態だったので
プライヤーで挟んで剥してみたら
このように剥がれました
木目の向きが割れやすい状態だったので
今日行った板の接着とは比較できません


ということで
同じ板の別の箇所にシリコンボンドを塗り


IPAで除去しました


よく乾かした後
同様に水溶性のタイトボンドで


接着


タイトボンドが完全に固まってから
手で剥してみましたが
かなりの力でも剥がれず
無理をしたら、画像の状態のように
割れてしまいました
残りの部分はまだしっかり接着されています
ということは、二塩化メチレンは揮発が早いので
木に沁み込んだシリコン分を充分に
除去できていなかったのかもしれません


2012年3月22日木曜日

IPAでシリコン樹脂を薄めることはできるのか・・


サザレ銘砥(330mate)の中岡氏から
IPAを送ってもらいました
これはガソリンの水抜き剤と
ほぼ同じものだそうですが
これで1液硬化シリコン樹脂を
溶かすことができるかどうか
試すためです

ついでに、手許にある
溶剤や洗浄液として使っている
変性エタノール、アセトンでも
試してみました
普段、シリコン樹脂が
手に付いたときには
変性エタノールで除去していますが
シリコン樹脂を溶いたりは
やったことがないので
今回試してみました
も市販されているようです

これはそれぞれの液と
シリコン樹脂を混ぜたものです
右からIPA、変性エタノール、
アセトンですが
溶解力が最も強いと思われる
アセトンでも溶けていないようです
変性エタノール、IPAも
溶けている感じはありません

ほぼ20時間経った様子
画像では分かりにくいですが
右のIPAと混ぜたものは
やや白濁しています
その左二つはほとんど同じ状態で
固まっていますが
固まった状態の弾力は
左のアセトンを混ぜたものが最も強く
順に変性エタノール、IPAと
弾力が弱くなっています

その1日後、弾力は
どれもほぼ同じになっていました

これはチューブから出したすぐの
シリコンボンドですが

布で拭き取ると、このように残ります

それを各溶剤を布に付けて
拭き取ってみると
右のIPAと、中央の変性エタノールは
きれいに除去できました
左のアセトンは白く曇りが残りましたが
アセトンは溶解力が強いので
塩ビと思われるシートを
溶かしているようです
これがPETPP、あるいは
アクリルでしたら
こんなことはありません

ちょうど小刀の柄を作っていたので
シリコンボンドで木を接着してみました




約20時間後
夜中の温度管理はしていなかったので
まだ完全には硬化していませんが
接着はされていました

仕上げた状態

切り取った端を剥してみたら
まだ完全に硬化していません

それをIPAで除去してみました
右側3分の1

中央部を変性エタノールで除去

左3分の1はアセトンで除去
それぞれきれいに除去できましたが
アセトンは右の二つに比べ
除去がスムーズにはできませんでした

シリコンボンドを除去した面と面を
タイトボンド(水溶性接着剤)で
接着してみました
問題なく接着できているようです

2012年3月20日火曜日

作者不明のガラス絵

きょう手に入れた作者不明のガラス絵
サムホール・サイズ

額はタモ材のように見え、それに
グワッシュ風の絵具が
塗ってあります

サインはMか・・
有元利夫の世界をもっと
ピュアにしたような雰囲気・・
バックの色も美しい

見る角度によって
背景の金色の出方が
変わる・・

この絵の作者について
心当たりがある御方は
ぜひご教示を・・

マリア味記子さんのCD発売



3月21日
マリア味記子さんのCD発売
Amazonでも注文できます

製作家の遣り甲斐

マリア味記子さんのブログから・・

楽器を作る者にとって
何より光栄なことです

2012年3月16日金曜日

長勝窓鋸と古い窓鋸でスプルースを製材する

長勝鋸さんに目研ぎをしてもらった
窓付き鋸と古い窓付き鋸で
スプルースを製材しました(動画参照
このスプルースは
前回、2010年11月に製材したものと
同じ産地のもので、材質もほぼ同じものです

手前は先日長勝さんのところで購入したもの
奥の古い方は、長勝さんに見てもらったら
もう使い込まれていて寿命だということなので
そのまま持ち帰ったものです
刃先の摩耗が激しかったのですが
今回何とか使いたかったので
自分で目立てをしたものです
刃先の先端が揃っていないので
切れが荒いのですが、なんとか使えました

どちらも銘は同じで
会津の中屋光右衛門です(参照


こちらは長勝さんが目研ぎを施した窓鋸
刃渡り約50cm、身幅は最大約13cm


挽き屑です


こちらは自分で目立てをした古い窓鋸
刃渡り60cm、身幅19cm


交互に使って約20分で挽き終わりました



2012年3月13日火曜日

平家琵琶 鶴首と海老尾を仕上げる

鶴首と海老尾を膠接着し

鶴首に出ている芯を一部埋木しました
埋めたのは、この鶴首材にしたカリンの木

木の皮部分を表面に出したかったのですが
面が微妙に合わず、これが限界でした
これで出来上がりとします