紹介しておきます
どちらの鉋もハイス鋼(HSS steel)で
右は身幅50mmの平鉋
左は身幅43mmの四方反り鉋
この鉋は自分好みに緩く反りを付けたものです
堅木専用の鉋にしているので
刃口には金属を埋め込んでいます
削っている木は紅カリン材
文字どうり、削り屑は紅色をしています
三種類の小鉋を使って平家琵琶の腹板
タモ材を削ってみました
使った鉋は、左から「も作」、「長弘」、「善作」
どれも身幅43mの小鉋です
も作と長弘の鋼は炭素鋼系、善作は燕鋼です
どの鉋も優れていますが
比べてみると、明らかに違いがあります
燕鋼は強靭で永切れしますが
炭素鋼の優れた鉋に比べると切れが重いです
削った後の刃先の状態
これは「も作」
長弘
そして善作
どの鉋も永切れするので
これくらいの削りでは刃先はほとんど
変化はありません
画像を紹介しておきます
研いでいる鉋身は石社(いしこそ)氏作・寸八
鋼は炭素鋼系です
最初に使っているのは中砥の
粒度は約#1000
次に産地不明の中砥(目〆系)
粒度は約#2000
次に仕上研ぎの中継ぎとして
次に京都・新田産巣板
入手した大谷山産、戸前層の浅黄
砥取家さんではカミソリ砥として売られていて
名倉が必要と説明されていますが
これは全く必要なく、まったりと研ぐことができます
小振りのコッパですが鏡面仕上げ用としては
トップクラスの砥石です
You Tubeに
研ぎの動画をUPするようになって
砥石に関する問い合わせを
多く受けるようになりました
外国の方からもよく質問を受けるのですが
今回、砥取家さんが掘られている
御廟山産の砥石のことを知りたい
という問い合わせがきました
この方は日本製の木工道具や砥石を
使っておられ、同じような仲間もいるようで
砥取家さんの砥石のことは
私は御廟山産の仕上砥は持っていないので
ここは山から掘り出してきた砥石を
加工する作業場
御座敷には大小様々な砥石が展示されています
これは鏡面に仕上がる硬口の
上の砥石で仕上げられた小刀を
見せてもらいました
すばらしい研ぎ上がりです
京都の長勝鋸店に行ってきました
研ぎをお願いに行ったのですが
見せてもらった窓付導突鋸にびっくり
導突鋸にしては刃が荒いし
おまけに窓付なので
こんなんで切れるのだろうか?
と思ってしまったのだが、使ってみて驚いた
柔らかい針葉樹、そして硬い楢材
それから黒檀を挽いてみたが
どれも同じように軽く切れ
しかも切り痕が美しいのです
これはコクタンの切り痕
上が窓付導突鋸で、下は某メーカーの導突鋸
艶が全く違います
切り筋は私の腕の悪さの証拠
ごまかしが利きません・・
これはナラ材
同様に滑らかな切り口です
窓付導突は縦挽き、横挽きを問わず使え
特に斜め切りに威力を発揮する
ということなので
このように切ってみました
縦挽きの切り痕など、鉋をかけた面と
区別が付きません・・おそるべし・・
こちらのHPで紹介している
加工にはもってこいの優れものです
ということで、特注形状で注文してきました
出来上がってきたら、また紹介します