ギター製作家の視点
撥弦楽器製作家・田中清人の仕事、 趣味に関するブログ
2013年8月2日金曜日
古い会津鉋 重則寸八を台に挿げる
先般手に入れていた古い会津鉋
重則寸八
を台に挿げました
さっそく仕事で使い
スパニッシュ・セダーを削ってみました
玉鋼
Tama-hagane
の影響か
やや切れは重く
削り肌もやや艶が退けています
これも玉鋼によく見られる
仕上がり具合です
永切れは期待できそうなので
これからしばらく主力で
使ってみたいと思います
2013年7月29日月曜日
雷砥を使って古い会津鉋重則寸八を研ぐ
長崎産の荒砥、雷
いかづ(ず)ち
砥を手に入れました
この砥石を使った
動画をYouTubeにUP
しました
研いだ鉋は先日手に入れた古い会津鉋
重則銘寸八
この荒砥は現在では採掘されておらず
これは40年ほど前に掘られたものだそうです
この面は柾目になっていて
動画では最初にこの柾目面で研ぎましたが
滑るだけでほとんど反応しませんでした
そういうことなので、この板目面で研いでみましたが
こちらははほど良い反応をしてくれました
砥石自体の粒度は#200前後といった感じですが
鋼の研ぎ傷は浅く、理想的な荒砥です
刃物の刃先の摩耗が激しいときに
この荒砥で刃返りが出る寸前まで研ぐと
後の研ぎが大変楽に行えると思います
次に使ったのは荒めの愛媛県産伊予砥(粒度約#600)
やや柔らかめで反応よく
強い研磨力があります
これも研ぎ傷が浅いので
後の研ぎが大変楽に行えます
次に、試みに群馬県産の
砥沢・虎砥
を使ってみました
やや硬めですが反応よく
心地よく研ぐことができます
粒度は約#600
次に京都相楽郡和束産の
杣田砥
を使いました
粒度約#1000
丹波産の青砥よりもやや荒めですが
粒度がよく揃っていて針気はほとんどなく
強い研磨力を発揮してくれます
次に京丹波亀岡・岡花産の青砥で
杣田砥の傷を消しました
粒度は約#2000
この青砥は硬めですが反応よく滑走感もあり
心地よく研ぐことができます
硬口でここまでよく反応するものには
めったにお目にかかれません
丹波産青砥によく見られる
針状の太い傷もほとんど付きません
ここからは仕上げ研ぎですが、まず中継ぎとして
京丹波亀岡市の北隣り
南丹市八木町池ノ内産の戸前を使いました
京丹波産の仕上砥によく見られる吸水の仕方ですが
やや硬めで研ぎ感はすばらしく強い研磨力があります
東物(京都梅ヶ畑)の菖蒲
しょうぶ
産を彷彿とさせる研ぎ感です
研ぎ上がりも鋼が光るほどに仕上がっています
この感じも東物の中山産に劣りません
質感がこれによく似た中山産を何丁か持っていますが
もしこの池ノ内産が紛れていたら
私は見分ける自信はありません・・
次に産地不明の仕上砥を使いました
東物には間違いはないと思いますが
研ぎ感から五千両かなと感じられます
表面の様子(水に濡れた状態です)
硬口ですが良く反応し、強い研磨力があります
鋼
はがね
は光り、地鉄
じがね
の肌が美しく現れます
ですが地鉄には研ぎ傷が確認できるので
鏡面仕上げ用とは言えないところがあります
最後に使ったのは京都梅ヶ畑・五千両産の合砥
表面の様子
これはたいへん硬い最終仕上げ用ですが
ほど良い滑走感で心地よく研ぐことができます
2013年7月28日日曜日
黄色いものと黒いもの
昨日7月27日午前10:30頃
飼い犬が寝ている脇に小さなタンポポの花が・・
よく見ると蟻(アリ)が行き来しています
蜜でも吸っているのでしょうか・・
YouTube動画
UPしました
不用品を処分しようと思い、整理していたら
スピーカーボックスの若い頃の落書きが見つかりました
岩窟の仏陀・・?
面壁九年・・?
これは黒柿の杢目
炎のように見えます
そしてこれは黒檀Ebonyの杢目
風景画のようにも見えます
黒檀で作った19世紀ギターのストラップ・ピン
2013年7月27日土曜日
古い会津鉋 重則銘寸八を入手
古い会津鉋、重則銘寸八(身幅7cm)を入手
銘振りから初代の神田重則と思われます
時代は明治~大正か・・
鋼は炭素鋼、おそらく玉鋼でしょう
以前手に入れた
二代・重則
は東郷鋼でした
裏を何とか仕上げ
研ぎ上げてみました(刃角度は約28度)
鋼は薄めですが、焼きの入りは理想的のような感触を受けます
刃先は問題ありません
後日、台に挿げました(
参照
)
2013年7月26日金曜日
19世紀ギター、ウィーン・タイプのブリッジを接着
製作中の19世紀ギター、ウィーン・タイプのブリッジを接着
あと数日で完成の予定
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