昔の職人さんが使っていた天然仕上砥で
石堂輝秀作の四分小刀(12mm幅)を研いだ
画像を紹介しておきます
最初に使ったのは福井県産の浄教寺砥(じょうけんじと)
(常慶寺砥あるいは常見寺砥とも書く)
硬めの石質ですが目起こしをしなくても反応してくれます
粒度は#1200といったところでしょうか
荒い反応ですが研ぎあがりは緻密です
左は以前紹介した浄教寺砥(水に濡れていない状態)
こちらはやや柔らかめでザクザクとよく反応します
水に濡れた状態
これは但馬産(兵庫県北部)の諸寄砥の縞があるものです
諸寄砥は昔掘られていた但馬砥のことで
現在は別の所で掘られたものが出回っているということです
研ぎ動画で使ったこの砥石も諸寄砥と思われます
現在売られているものは硬過ぎるものが多いのですが
これは硬くても程良く反応してくれます
これも粒度は#1200程度です
ここから仕上研ぎですが
この仕上砥は動画では使っていないものです
動画で使った三丁の仕上砥は
どれも硬い鏡面仕上げ用なので
その前に中継ぎとして
この柔らかめの仕上砥で研いでおくことにました
産地は京都北部・奥の門、層は戸前と思われます
ザクザクと良く反応し強い研磨力があります
以下の三丁の仕上砥石は動画で使ったものですが
どれも硬めの鏡面仕上げ用です
最初に使ったのは巣板
産地は同定できません
硬めの仕上砥は水をごく少なくした方が
反応させやすいのですが
動画ではもう少し水を除去した方が
良かったかもしれません
これも産地は同定できませんが
研いだ感じや研ぎ上がりは
京都亀岡で砥石採掘をされている砥取家さんで
掘られている大谷山のカミソリ砥によく似ています
最後に東物(京都梅ヶ畑産)と思われる
たいへん硬いもの
巣板でしょうか・・
冴えたピカピカの鏡面に仕上がります
柄を挿げ早速仕事で使っていきます
現状では刃角度が低すぎるので
研ぎ進めながら角度修正していきたいと思います