2014年8月10日日曜日

特注19世紀ギター Laprevotteタイプ ネック・ヘッドの加工と接着

製作中の特注ギター
19世紀ギターラプレヴォット・タイプ
弦長625mm Suzuki音律
ネックのヒール部分(Maple材)を切り出しているところ


谷口清三郎銘のガガリ鋸(参照








ネックにMapleのVennerをニカワ焼付け接着した状態












仮収めの状態


この後ニカワ接着


ネックとボディの接着準備完了
作業の様子は
以前UPしたYouTube動画参照下さい


仮収めの状態




作業を助けてくれた道具たち
感謝




ニカワ接着完了


台風一過・・・

台風11号さん サヨナラ
幸いこちらは被害はありませんでした


近所の畑の黒大豆も大丈夫な様子・・


工房脇に自生しているユリ
強い風にも耐えていました
大したもんだ・・



今日の作業



2014年8月7日木曜日

ありがとう 有難い 忝い 辱い

「ありがとう」とはいつ頃から言われているのか
ちょっと気になったので
手許の古文をちょっと調べてみました
古語辞典では「有難し」は本来は「めったにない」
「まれである」という意味だが近世(江戸時代以降?)
「ありがたい」という感謝の念を表すようになったと
説明されています
ということは江戸時代までは感謝の念を表す言葉は
「忝いかたじけない」「辱いかたじけない
ということになりますが・・・
まず平安時代中頃とされる源氏物語から
「かたじけなく」


同じく源氏物語から「かたじけなうのう


同じく「かたじけなき」
これらの登場人物の科白せりふを見ると
どれもへりくだった言い方ですね


次は時代がかなり下って松尾芭蕉の手紙から
「忝くかたじけなく
延宝九年は1681年、江戸時代初期


同じく松尾芭蕉の手紙から
「辱くかたじけなく
天和二年は1682年、江戸時代初期


これは柳沢吉保の日記(楽只堂年録
元禄十年(1697年)十一月




元禄十二年(1699年)五月の日記では
「かたじけない」と「有りがたい」の両方が使われています
この頃はその時の気分で使い分けていたのでしょうか・・


これは江戸時代初期~中期
井原西鶴の「世間胸算用」から「有がたき」
刊行されたのは元禄五年(1692年)、舞台は大阪


これは江戸時代後期、文化五年(1808年)に江戸で発行された
版本(読本)「由里稚野居鷹ゆりわか のずえのたか」(参照
から「有がたさ」


これは明治時代
夏目漱石の小説「行人」から「有難うありがとう


幸田露伴の「五重塔」から「有難うござりまする」
昭和2年(1927年)初版発行

広辞苑では「ありがとう(有り難う)」 は
アリガタクの音便、下の「ございます」 「存じます」の略された形
感謝の意をあらわす挨拶語 と説明されています

ということは、露伴の「有難うござりまする」は
本来の使い方となり、漱石の使い方は
いかにも漱石らしい口語体と言えますか・・


2014年8月6日水曜日

鉋かけ台 削り台 作業台

こちらで使っている鉋かけ台兼作業台について
問い合わせがあり
以前YouTube動画で紹介しましたが
それを参考にして同様のものを作ったとの連絡がありました




これがそうです 作者はこちら
素晴しい






そしてこちらは
スペインの木工家(Julio Alonso diaz さん)によるもの


2014年8月4日月曜日

工房の様子 ガット巻きフレットを牛骨の固定フレットに・・

ビウエラのレプリカのガット巻きフレットを
固定フレットに取り換えてほしいという要望を受けました




ということで
牛骨の固定フレットに変更しました
13フレットからは黒檀


様々な優れた接着剤が開発されている恩恵で
こういったことは現代でなければ出来ないでしょう
昔だったらフレット溝を彫り、打ち込まないかぎり
こういったことはかなり難しいと思います




こちらはマリアハープ





古い刀の鍔を手に入れました
なかなかの味わいです・・