ニスの下塗りを終えた状態
響板には色を付ける予定だったが
サウンドホールの縁飾りや
ピックガードのRed Mallee材の
色あいとのバランスを考慮した結果
響板には色を付けないことにした
そしてフレットを打ち込む前に
指板のポジション・マークを入れる
形状はピック・ガードと同じような雰囲気にした
素材はメキシコ・鮑Awabi貝
Abalone
Abalone
位置か決まったら
ミニ・ルーターで荒彫り
その後、ノミ(刃幅12mm)で
仕上げていくが
その前に研ぐ必要がある
これは栃木県産の深沢青砥で
中砥ぎを行っているところ
そして仕上砥ぎには
奥殿産の戸前を使ってみたが
心地よい研ぎ感で、研磨力も強い
深沢産青砥(粒度約1000)の研ぎ傷を
およそ1分でここまで持っていけた
これにはたいへん助かる
地鉄jiganeには奥殿産独特の
やや荒い研ぎ傷が付いているが
鋼haganeはほぼ鏡面に研ぎ上がっている
こちらは刃幅9mmの
これもよく反応します
こちらも深沢青砥の後
1分ほど研いだ状態
通常のノミのように
研ぎ上げた際の鋼の冴えや
地鉄の美しさはないが
切れの軽さと永切れは優れているので
これにはたいへん助かっているのです
そして以下は仕上げ彫り
収まりました
指板表側に貝のポジション・マークを
収めるときには
将来、メンテナンスで
指板を削ることを考慮し
外し易くしておく
こうして、隙間にカッターナイフを
挿し込み
軽く持ち上げるだけで
外せるようにしておきます
そしてセラック樹脂で固定
こうしておくと、将来貝を外す際には
加熱してセラック樹脂を軟化させ
カッターナイフで持ち上げると
簡単に外すことができる
これを瞬間接着剤など
合成接着剤で接着してしまうと
貝を割って取り除くことぐらいしか
方法がないのです
貝を固定したら
余分のセラック樹脂を除去し
ヤスリで貝を削り
サンドペーパーで平に仕上げます
そしてフレットの打ちこみ
完了