2016年8月30日火曜日

2台の特注ギター 製作状況

響板の表面仕上げを行っているところ

荒削りに使ったのは羅生門銘・寸六
鋼Haganeは特殊鋼(ヤスキ鋼青紙か)
かなり強靭な刃先で手持ちの中では
トップクラスの永切れを発揮してくれる
砥ぎ上げた際の刃先は乱れているが
楽器製作に使うには問題なし
刃先が細かい櫛刃状になっている影響か切れは軽快

長年寝かせたスプルースは、木細胞のミネラル分が
結晶化している影響(石気)か
通常の鉋だとあっという間に刃先が
磨耗してしまうが、この羅生門・寸六は
2台分の響板を荒削りしてもまだまだ刃先は健全
これには驚かされる

仕上げ削りに使ったのは
使った鉋は古い会津鉋




ここからはサウンドホールの縁飾りの部品を
作っているところ











サウンドホールの位置を決める






タイトボンドで接着




接着後
平に削っていく


仕上げ削りに使ったのは
古い会津鉋、重正・寸八

刃先は砥ぎ角度を修正中で、3mmほどを
約28度で砥ぎ上げている

鋼Haganeは玉鋼と思われる
手持ちの寸八鉋の中では
トップクラスの永切れを発揮してくれる




縁飾り出来上がり

2016年8月29日月曜日

今朝は異様な朝焼け そして三河名倉砥で彫刻刀を研ぐ

今朝5:30頃の空の様子


西側には大きな虹が・・


今は雨が降っています


これから仕事で使う彫刻刀を研ぐ際に
中砥ぎに三河名倉砥、3種類を使ってみました
まず最初に使ったのは
三河名倉の中では最も粗い「バン」層のもの

粒度は#600ほどでしょうか

次につかったのは「アツ」層と思われるもの

粒度は#800~1000といった感じです

そして「ボタン」層と思われるもの

かなり緻密に研ぎ上がります

別の角度で撮影


仕上砥ぎは京都・新田産巣板
かなりの硬口ですが
その割りにはよく反応します

地・刃ともにピカピカに研ぎ上がります


使った砥石群
上の仕上砥は裏砥ぎ専用として使っている
硬口の中山産仕上砥

2016年8月27日土曜日

林原美術館所蔵 職人尽絵帖

21日に篠山刀剣会のツアーで訪れた
岡山県・林原美術館に展示されていた
職人尽絵帖を紹介しておきます

学芸員の方に訊ねたら
この所蔵品はまだ本にはなっていない
ということでした
喜多院海北友雪のように
原色版の豪華本にでもしてくれないかな・・
と淡い望みを抱いているところ

「烏帽子Eboshi師」か・・

檜の薄板を作り、それで「三方Sanpou」や
「曲げわっぱ」を作る「檜物師Himono-shi」

刀剣の「研ぎ師」

琵琶法師

「木仏師」

「数珠師」

「竈Kamado師」か・・

「鍛冶師」