これは詩人・俳人の
故・安東次男氏が
著書の拾遺亦楽で紹介している
藤原時代の仏像の残片
きょうみ深いのは
裏側の鑿・ノミの削り痕
外丸鑿で叩きながら
彫っていった痕が
鮮明に残っています
藤原時代(平安時代後期)の
仏像職人の鑿さばきが
生き生きと伝わってくるようです
こちらは工房の様子
製作中の4コース
バロックマンドリン
のもう1台の方は
背面リブにアフリカン・チェリーを
使ってみようと思います
初めて使う材です
こういった初めての材は
手作業で加工をしていき
その材の性質を体で
感じることが大切です
窓鋸で製材しているところ
鉋をかけてみました
材質はドッシリと重い感じで
カチリとした堅さがありますが
鋸挽きや鉋かけは比較的容易でした
深い逆目も止まります
曲げも容易でした
マンドリンの歴史を
少し調べてみたら
16世紀~17世紀頃は
4単弦のマンドリンも
あったようですね
バロック時代のマンドリンは
4コース、5コース、6コースがあり
複弦が一般的で
時として単弦も見られる
と説明されています
これは4コースですが
リュートのように
1コースだけ単弦です
ルネサンス時代から
バロック時代中頃まで
マンドリンも
リュートのように
指で弾かれていたようです
その後、バロック時代後半頃から
ピック Plectrum で
弾かれるようになり
1コースも複弦になったものと
思われます
ピックはルネサンス時代の
チェンバロの弦を
撥弦するための鳥の羽と
同様の素材が使われていた
ものと想像されます
これは5コースで
1コースは単弦
これはヴァイオリン製作で有名な
ストラディヴァリが
作ったマンドリン
5コース複弦
4コース複弦のものも存在します
これは18世紀の
6コース複弦のマンドリン
4コースと5コースマンドリンの調弦
18世紀頃もピックは鳥の羽が
使われていたようです
こちらは製作中の
4コース・バロックマンドリン
背面リブの接着
少しずつ進んでおります
タイトボンドで
接着したところ
これは朝の散歩のときに
見付けた霊芝
なかなかの大きさです
製作中のバロック風
4コースマンドリン
テール・ブロックを作っていく
弓鋸 BowSaw 挽き
左久作さんに鍛えてもらった
小刀で成形
豆鉋で仕上げる
ここからは背面リブを作るところ
まず、中央のリブの位置に
剥がしやすい養生テープを貼り
マジックインクでなぞる
テープを剥がし
リブ材に貼り付ける
以下、ご覧のとおりです
接着面を仕上げる
このように接着していく