2023年8月10日木曜日

筑前琵琶の撥を作る


筑前琵琶の撥を作っていく

まずは本紫檀材の製材

一尺窓鋸と

一尺縦挽き鋸で挽き割る


この鋸は両刃鋸を
縦挽き専用に改造したもの

銘は判然としないが
武秀は読める

糸鋸盤で挽く



先端部にするツゲ材




畔挽鋸で接合部の加工



鏝鑿・コテノミで仕上げていく

接着完了


仕上げる前に繰小刀を研ぐ

そして二種類出来上がり


2023年8月6日日曜日

芭蕉と蕪村 奥の細道

 

海外で編纂された「世界の偉大な日記図鑑」を入手。日本人では松尾芭蕉が選ばれているが、手紙ではなく奥の細道が掲載されている。しかも芭蕉が書いたものではなく、蕪村が芭蕉の「奥の細道」を絵巻にした一部が紹介されている。なんで?と、つい思ってしまった。蕪村の奥の細道絵巻を本家の芭蕉の直筆奥の細道と比べて読んでいたら、違っているところを発見。



蕪村が書いた
芭蕉の奥の細道を
絵巻にしたもの
朱線は「路より近し」だが

芭蕉の直筆奥の細道では
「道よりちかし」
となっている

有名な句
蕪村の写しでは
「さみたれを あつめてはやし
最上河」
となっていますが

芭蕉の本句では
「さみたれを あつめてはやし
最上川」です

こちらは蕪村の
奥の細道図屏風
蕪村は琵琶を詠んだ
「ゆく春や おもたき琵琶の
抱こころ」
という俳句がありますが
絵にも描いています
琵琶についての記述は
「其夜目盲法師の 琵琶をならして奥上るりと云物をかたる 平家にもあらず 舞にもあらず ひなびたる調子うち上て 枕ちかう かしましけれど さすかに辺土の遺風忘れさるものから殊勝に覚えらる」

こちらは奥の細道図絵巻

蕪村の文字。「其夜目盲法師の 琵琶をならして奥上留りと云物をかたる 平家にもあらず 舞にもあらず ひなびたる調子うち上て 枕ちかう かしましけれど さすかに辺土の遺風忘れさるものから殊勝に覚らる」

芭蕉直筆 「其夜目盲法師の 琵琶をならして奥上るりと云ものをかたる 平家にもあらず 舞にもあらず ひなびたる調子打上て 枕ちかう かしましけれど さすかに辺国の遺風わすれさるものから殊勝に覚らる」

芭蕉直筆と蕪村の文が
微妙に違っているのが興味深い
「奥上るり」は奥浄瑠璃のこと

因みに
松尾芭蕉の琵琶を詠った俳句は
二句知られていて一つは
「わた弓や 琵琶になぐさむ 竹のおく」
そして「琵琶負て 鹿聞に入 
篠sasaのくま」。

2023年8月5日土曜日

イベントの紹介 撥弦楽器LIVE SHOW


9月23日(土)11:00〜18:00
岐阜県関市文化会館小ホールで
撥弦楽器LIVE SHOW
が開催されます

当時は撥弦楽器の展示も行われ
私も展示の予定です
皆様ぜひお越しを!

展示予定の楽器
ルネサンスギター

19世紀ギター
ラプレヴォット・タイプ
弦長625mm
古典音律フレッティング



弦長630mm



新作モダンタイプ
弦長650mm








2023年8月4日金曜日