2013年2月6日水曜日

長光銘寸八を研ぎ上げる

先に紹介した3点の長光銘鉋のうち
寸八鉋身を研いだ際の動画をUPしました

これは裏出しをした状態でまだ裏押しは行っておりません



刃角度を28度ほどに修正しました

以下、動画で使った砥石を紹介していきますが
これらは現時点で主力として使っているものです




最初に使っているのは浄教寺・赤砥
粒度は約#800
やや粒度にムラがありますが
研ぎ易さと強い研磨力は魅力です






次に使っているのはおそらく群馬県砥沢産の沼田虎砥と思われます
これも研ぎ易く、粒度は安定しています
粒度は約#1200






そして中研ぎの最終段階として使ったのは
新潟産の笠堀砥
目起こしをして使うとすばらしい研磨力を発揮してくれます






仕上げげ研ぎは仕上砥石の名門
京都梅ヶ畑・中山産の戸前
強い研磨力があり、ザクザクとした研ぎ心地にもかかわらず
鋼は鏡面ちかくまで仕上がります






最後の鏡面仕上げは
さゞれ銘砥からお世話になった
中世中山産の合砥


地・刃ともに冴えわたります




裏の状態



長光銘鉋を3点入手


長光銘の鉋身を3枚手に入れました

左端は寸四(身幅60mm)、右2枚は寸八(身幅72mm)
画像は裏出しと裏押しを済ませた状態で
刃も研ぎ上げてみました
鋼はどれも炭素鋼系で、研いでいて鋼に粘りを感じました



寸四には台が付いているので
まずこれを使ってみることにしました

刃先1,5mmほどを研ぎ角度約28度に修正しています

台は使い込まれた形跡があり
表面がかなり傷んでいたので
全体に鉋をかけ、木地を出しました


以前使っていた人が釘でも削ってしまったのでしょうか
削り面に深い傷が付いていました

台を調整し、ハカランダ材を削ってみました
動画参照ください

切れ味軽く、荒削りでも逆目がほとんど止まっています

このハカランダはそれほど堅さはないので
これくらいの削りでは刃先はまだまだ大丈夫です

久しぶりに端材のオブジェ

久しぶりに端材のオブジェを作りました


これは製作中の二種類のBoxハープの端材から作ったもの







2013年2月4日月曜日

デコラ鉋で本黒檀Ebonyを削る


デコラを削るための鉋、デコラ鉋を入手しました


デコラは木のように逆目がないので
一枚刃鉋で削ることができます



刃物で削ることができますが堅い素材なので
鉋の削り面にはこのように
全面にステンレスの板が装着されています



超特殊鋼という刻印が押されていますが
これは燕鋼(参照)と同じものだそうです
燕鋼や安来鋼・青紙スーパーの鉋は他に六丁ほど持っていますが
デコラを削る鉋なので、燕鋼でもさらに強靭なものなのか
という淡い期待で手に入れてみたのでありました・・
刃角度は裏からも角度が付けられていて60度ほどありました
この鉋を本黒檀を削るために使おうと思い
上の画像のように普通の鉋のように裏面を仕上げました



これで刃角度は約35度
身の仕込み角度は普通の鉋と同じくらい(八分五厘勾配)なので
刃角度はこれが限界です
この研ぎ上がりは他の燕鋼の鉋刃と同様です



押え金を付けて



ステンレスの板を外し、ビス穴を埋め
刃口も狭くしました



そして本黒檀Ebonyを削ってみました
YouTube動画UPしました



動画撮影中に切れが止んだので
その時点で撮影を終えました
やはり他の手持ちの燕鋼の鉋同様
本黒檀を削るには無理がありました・・



工房の様子 製作中のLacoteタイプ



製作中の2台のラコート・タイプ



裏板が接着されたところ



これで胴体が完成





これからネックとヘッドを作っていきますが
まずヘッドの各部材を接着しました
動画UPしました







2013年2月1日金曜日

19世紀ギターLacoteタイプの響板を接着

側板に響板を接着するための準備

ブロック材は軽めのスプルース
接着面が木口(こぐち)になっているので
このように木口を荒削りする際には一枚刃の鉋を使う



接着面全体を仕上げるときには
左側の二枚刃鉋を使っています



補強材の端をカットしているところ
使っている鋸は刃渡り3cmの小さな畦挽き鋸




ライニング材の補強材の端が収まるところを加工しているところ






響板と裏板を接着するための下拵えに使う道具たち






響板の接着が終わりました



型枠から外したところ




2013年1月29日火曜日

生反り小刀を使う

製作中の19世紀ギター
ラコート・タイプ

ライニングLining
(糊代のりしろ)を
接着しているところ

接着した後
贅肉を削り取ります

使う刃物は生反り小刀


動画UPしました

削り終えた状態
この後サンドペーパーで
滑らかに仕上げます

2013年1月27日日曜日

「ボクちゃん」 大活躍 

四方反り鉋に改造したBoxScraper 「ボクちゃん」
を仕事で使ってみました

横板やライニングの荒削りに重宝しました



削り面が金属なので
細い箇所を削っても刃口が変形することがありません




これは1820年代のオリジナルLacote