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2016年2月3日水曜日

四分鏝鑿 コテノミを新調

急遽四分(12mm)コテ鑿が必要になったので
市販品を入手

これを打って下さった鍛冶屋さんには
申し訳ありませんが
短いものが必要なので、カットさせてもらいました

グラインダーで形成した状態


 ダイヤモンド砥石で荒研ぎした状態

裏を研ぎ上げた状態

鎬面を研ぎ上げた状態
ここまで所要時間は約40分
最終仕上げは福井県中井産の仕上砥石を
使いましたが、やはりこの砥石はいいですね

使った砥石群
上段は裏研ぎ専用仕上砥
左、新田産戸前、右は中山産合砥
新田戸前は鎬面の研ぎにも使用

下段は左から、シャプトン刃の黒幕grit320
その右は佐伯砥grit約800→
砥沢虎砥grit約1200→
三河名倉(ボタン層か)grit約2000→
福井県中井産仕上砥

柄も3cmほど短くしました

2016年1月21日木曜日

藤四郎銘組鑿の一寸、そして八分に小刃を付ける

研ぎ角度の低い(約23度)ものは
刃先に小刃を付けて使ったもの
という工藤一男氏の助言を得たので

刃先角度を約28度で小刃を付けてみました
これは一寸幅(約30mm)のもの

使った砥石
左から中砥ぎに使った佐伯Saeki砥(硬口)
その右は中砥の三河名倉砥(ボタン層)
次は仕上砥ぎに使った奥殿産戸前

さっそく試し削り
楽器製作ではこの使い方が多いのですが
鎬面が狭いので
やや使い難い感じです

これは大工さんがホゾ穴掘りで
よく使う向きですが
面がピッタリと合っているので
たいへん削り易い


ついでに八分幅(24mm)も
小刃を付けてみました
小刃の刃角度は約28度

こちらで主力で使っている
八分幅の薄ノミと削り比べをやってみました

薄ノミは今はもう打たれていない弘正銘
鋼は特殊鋼(ヤスキハガネ青紙と思われます)

手持ちのノミのなかではトップクラスの切れなのですが

藤四郎銘には及びませんでした
こちらの方が切れが軽く
コントロール性も優れています 
当然と言えば当然ですか・・

裏の様子

刃角度の様子

2014年11月17日月曜日

助川砥を含め5種類の青砥を研ぎ比べ

茨城県日立市で産出されていた
助川砥(青砥)を手に入れました

このようなラベルが貼られています

ラベルの天側が柾目になっているものと
思われますが
寸八鉋を砥ぐには狭すぎるので
板目面を研ぎ面にして使ってみました

せっかくなので、他の産地の青砥と
研ぎ比べをやってみました
TouTube動画参照下さい

やや硬めですが、よく反応します

板目面の影響か研ぎ傷が浅く
全体にピカリと光る感じに
研ぎ上がりました

これは動画ではやっていませんが
柾目面でも研いでみました

板目面とはずいぶん違った研ぎ上がりで
ムラのある荒い傷が付き
中砥というよりは荒砥のような感じです
私としては、この面では
研ぐ気になりません・・
やはり、以前紹介したように
このように粒度にムラがあり
荒めの青砥は板目面で
使った方がいいような気がします

また、昔の大工さんのなかには
行きつけの砥石店に
新しい砥石が入荷すると
その一つを試し
良いものだったらまとめて
大量に買って行った
ということを聞いたことがありますが
その理由が分かるような気がします

動画で次に使ったのは
同じく茨城県産の
大泉砥とされるものですが
その後、この砥石は
栃木県茂木町深沢産のもの
ということが判明(参照
丹波亀岡産の佐伯砥saeki-to
よく似ているのが興味深いところです


上の助川砥よりは細かめの石質で
粒度は揃っています

次に使ったのは栃木県産の荒内砥


やや粒度にムラがありますが
上の大泉砥とほぼ同じような
研ぎ上がりです

そして青砥の本場とも言える
京丹波・亀岡産の青砥


丹波産青砥によく見られる
針気が気になります
粒度は上の大泉砥と
ほほ同じ感じです

丹波産青砥


粒度がよく揃っていて
針気はほとんどありません
素晴しい研ぎ上がりです
このような青砥には現在では
ほとんどお目にかかれません

2013年5月16日木曜日

新たに入手した砥石を試し研ぎ 重延寸八鉋を研ぐ


YouTube動画にUPした鉋研ぎ動画の画像を紹介しておきます
研いだ鉋は古い会津鉋・重延寸八
動画で最初に使ったのは
産地不明の青砥
この中砥は時折見かけることが
あるのですが
丹波亀岡産の青砥や佐伯砥とは
明らかに違います
森砥石さんも丹波のものではない
とおっしゃっていました
関東の荒内砥でしょうか

ほど良い硬さで良く反応し
強い研磨力があります
丹波産に見られる針気は
ほとんどありません
以前紹介した和束産青砥
よく似た研ぎ感と研ぎ上がりです


次に使ったのは丹波亀岡産佐伯砥です
これは姫路の砥石店から
入手したものですが
側に書かれた「佐伯」という字は
森砥石さんが書いたものだそうで
随分以前に森砥石さんのところから
出荷されたもののようです

緻密な石質なので目起こしをした方が
より良い効果を得ることができます

これは14日に紹介した
昔の職人さんが使っていた青砥で
おそらく丹波亀岡・岡花産と思われます

これも目がよく締まっているので
目起こしをして研ぎ始めました

地鉄には荒めの傷が付きますが
鋼は緻密に研ぎ上がります

これも14日に紹介した
新たに砥取家さんから手に入れたもの
丸尾山の黒蓮華・巣板は
これまで4丁ほど購入しましたが
硬さや反応はどのような刃物にも
対応できる感じを受けます

反応よく、心地よく研ぐことができ
強い研磨力があります

地鉄じがねには荒めの傷が付きますが
鋼はピカリと光ります

最終仕上は丹波亀岡・一本松産戸前
これも砥取家さんから
お世話になったものです

この仕上砥も刃物を選ばず
使うことができます
現在、ノミや小刀の最終仕上げとして
主力で使っているものです

はがねは鏡面に仕上がり
地鉄も砥石の傷が肉眼では
確認できない程度まで仕上がり
肌が美しく現れます
優秀な最終仕上砥です

以上、紹介した丹波産砥石は
実は依頼を受けて研いでいる
藤四郎銘組鑿を
研ぐために手に入れたのです
丹波の地で研いでいるので
できれば丹波産の砥石を・・
と思った次第であります・・