2009年8月4日火曜日

ついでにギターの裏板を・・

ギターの裏板は表板より硬い木を使います


これはローズウッドという木です
硬い木を削る鉋は、表板のように柔らかい木を
削る鉋とは違ったものが必要となります
上の画像の左の小さい鉋は荒削り用のもの
鋼は超特殊鋼(燕鋼)が使われています
右の仕上げ用の寸八鉋は、粉末ハイス鋼のものです
どちらの鋼も強靭で切れ味がよく、永切れします

この画像は荒削りの状態です
ローズウッドは逆目が細かく入り混じっています

この逆目を仕上げ鉋で止めてしまいます

これでほとんど逆目がなくなりました
こうしておくと、音作りも含めて
後の作業がたいへん楽になります
特に、私は木の肌を生かしたニス仕上げを行いますので
この作業は重要なのです
スクレーパーやサンディングでは手間がかかってしまいます

2009年8月3日月曜日

鉋屑 木細胞

今日はギターの表板と裏板の 鉋(カンナ)かけを行いました これは仕上げが終わった状態

寸八の仕上げ鉋は名工・三代目千代鶴こと 今は亡き落合宇一氏の「三水」銘のものです 鋼は炭素鋼と思われますが 研ぎあがりの冴えと切れ味は すばらしいものがあります 鉋台は削ろう会発足に尽力されたことでも知られる 名古屋の青山鉋店の青山駿一氏に打ってもらいました 氏には私が独立する前からお世話になっています

寸八鉋とは このように削り巾が一寸八分(約5.5cm)の 巾を削ることのできる鉋のことをいいます 鉋の刃先の巾は6cmほどありますが 平らなところを削ったときに段が付かないように 両側を少し研ぎ落していますので 削り巾は5.5cmほどになります

この鉋屑を顕微鏡で覗いてみました

これは約150倍に拡大したものです 丸い玉のようなものは何なのでしょうか・・ 材種はヨーロッパ・アルプス産のスプルースで 製材されてから30年ほど経っているものです
さらに拡大してみました 丸いものは木細胞の一部でしょうか・・

2009年8月2日日曜日

クワガタ曲線

これはギターの糸巻きのツマミです




市販されている糸巻きのツマミは
現代の大きなボディに合った大きさのものが
付けられているので、19世紀ギターに付けると
見た目が不自然になります
白いプラスチックというのも
雰囲気が19世紀ギターとは合いません





それで、こういうふうにツマミを
作り替えているのです
材質はコクタン(エボニー)
もちろんクワガタ曲線です

2009年7月29日水曜日

誘惑に負けました・・

嗚呼、ついに誘惑に負けてしまったのでありました・・

右側の2個が新たに手に入れたクマサカガイ
これで三役揃い踏み

こうして見ると、やはり貝くんの
それぞれの好みがありますな・・





こちらのお方は

丸っこいのが好みのようで・・
それにしても重そう・・



スゴイのは、これなどは

他のクマサカガイのカケラを取り込んだ
クマサカガイのそのまたカケラを
取り込んでいるのであります

つまり三代に亘ってリサイクルされているのであります



こちらのお方は
尖ったものが好みのようで・・







初めて細長いものに興味を示したのは

ちょうど反抗期の頃でありました
その後、細長い巻貝に興味が移り
最初の頃は他人様に迷惑がかからぬよう
尖った方を自分の方に向けていましたが

成人式のときに失恋をし

ヤケを起こして、ご覧のとおり・・・
その後、先端恐怖症の人に怖がられ
それだけではなく、歩くときには自分が迷惑
あちこちに引っ掛かって、歩けたものではない


深く反省をし、それ以来尖ったものはやめました
人生の総決算として初めて召した黒袴

2009年7月28日火曜日

驚異の技術

ミクロワールドサービス から
新たにプレパラートが届きました

プレパラートの中央部にある丸印の中に
小さな点がありますが
そこを顕微鏡で覗くと・・




こようになっています
つまり、誰かの手によって
小さな小さな微生物がこのように並べられたということです
この技術には驚きます
どのように為されたのかは想像もつきませんが
感動あるのみです・・・



プレパラートも

プロの腕にかかるとご覧のとうりです
ミクロワールドサービスの技術は
世界でもトップクラスのようですが
そのことがよく理解できます


様々な種類の珪藻群
お伽の国の遊園地のようです

これだけの種類のものを集めるのも
大変だと思うのですが、その配置もすばらしい



これは蚊の翅だそうです

信じられません・・

こちらにはショウジョウバエの
表面の拡大画像が紹介されています
これにも驚かされてしまいます

創造主おそるべし