2012年2月18日土曜日

新たに手に入れた初弘鉋


昭和の初め頃のものと思われる新潟鉋
初弘銘・寸六の鉋身を手に入れました
初代か二代目か判然としないところですが
鋼は初期の安来鋼・青紙と思われます

手に入れた時の状態
裏は変形して研がれ
研ぎ角度は21度ほどでした
この時代の鉋身は同様の刃角度
のものが多いのですが
これはおそらく当時、天井板など
杉材を削ることが多かった
ためではないかと思われます

裏を少し出し、裏押しを行いました
裏を透き直そうかとも思ったのですが
鋼が薄くなっているので
このままで様子を見ることにしました

刃角度を27度ほどに研ぎ直しました
従って、現状では刃先から3mmほどの
研ぎ面になっています

まず燻煙熱処理されたポプラ材を削ってみました

これくらいのことでは
刃先は何ともありません

次にメープル材を削りました

材の一部に黒く変色して硬いところがあり
そこを削ったら、細かく刃先がこぼれました
しかし、切れは止んでいません

2012年2月17日金曜日

野村隆哉氏による警鐘


木材の燻煙熱処理の研究機関
野村隆哉研究所を主宰されている野村隆哉氏が
1995年に発表された「共鳴磁場の創設に向けて」
という文を知ったのはつい数日前・・
そこに書かれてあることは
今まさに自滅の淵に沈みつつある日本に対する
警告であり、救いの言葉である
氏の洞察は時期が早過ぎたのか・・
先見の明があり過ぎたのか・・
だがまだ間に合うことを信じたい

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2012年2月9日木曜日

極小世界 加茂人形と豆雛飾りの金具

 これは丹波篠山の若手工芸家
崎山智水氏により作られた加茂人形


彼はまだ20代の若者ですが
消えゆく江戸時代の工芸品を
現代に蘇らせているのです(参照

ここに紹介した三つの作品は、7年ほど前に
犬と猫、そしてカタツムリを題材に
作ってほしいと注文して作ってもらったものです




これは崎山氏 初期の作品
とってもちっこい







さてこちらは、二日前に知人の木工家が
工房に寄ってくれた際に見せてもらったもの
いま江戸時代のミニチュア雛道具の
修復もやっているということで
紛失している金具も自作しているのだそうです
これは小さな雛道具の兆番(ちょうつがい)ですが
江戸時代の職人は小さな物の加工には
時間を惜しまず徹底的にやるのですが
これはそれを上回っています
おそるべし・・
袋の中に入っているのは小さな釘
これもミクロのレベルです