2012年11月12日月曜日

幻の砥石、浄教寺砥を入手


徳島に出発する前日に
いつもお世話になっている砥石店から
今では幻の砥石となってしまった
浄教寺(じょうけんじ)砥の
コッパをいただきました
(浄教寺赤砥はこちらを参照ください)

浄教寺は常見寺と表記されたりしますが
江戸時代の砥石に関する文献では
常慶寺と記されています

たとえば、雍州府志では
「越前えちぜん(福井県)に常慶寺砥というものがあり、
これは俗に「じょうけんじど」と呼ばれている」
と説明されています(参照



出発直前まで砥石を試していたのですが
その研ぎ心地、研磨力、研ぎ傷の精緻さに
何度も感嘆の溜息が出ていたのでありました
日本刀の研ぎでも使われていたことが
よく理解できます
この砥石は福井県で産していたということですが
早くに掘り尽されてしまったようです
その代替品として伊予砥が
使われるようになったようですが
その伊予砥も良質のものがなくなり
現在では備水砥や天草砥
そして人造砥が使われています


砥石の表面を観察した感じでは
粒度が粗そうに見えたのですが
実際に研いでみると
ザクザクとした研ぎ応えからは
想像ができない精緻な研ぎ傷でした


これは違った角度から撮影したもの
研ぎ動画を紹介したブログ参照下さい

後に新たに手に入れた浄教寺砥

2012年11月6日火曜日

夏屋砥二種を使って台直し鉋の刃を研ぐ

岩手県盛岡産の夏屋砥を
二種類新たに手に入れました
夏屋砥は以前紹介したことがありますが

夏屋砥には黄色系と赤系、そして白系、青系があるようで
これは黄色系のものと思われます
以前紹介したものよりも硬めです


反応は悪くはなく、強い研磨力があります


今回は東郷鋼の台直し鉋を研いでみました
鋼に輝きが出て
中研ぎの最終段階という感じです




こちらも夏屋砥で、青蓮華が出ているもの
他に本白といって真っ白なものがあります


これも硬めの石質ですが
反応は悪くはなく研磨力もあります
ですが、喰い付きが強く
やや研ぎ難い感があります
動画の途中、小さなダイヤモンド砥石で
目起こしをしましたが
こうして使った方が無難な感じです


上の黄色系よりはやや荒い研ぎ上がりで
粒度は#2000ほどでしょうか・・
これも中研ぎの最終段階として使えます




仕上げ研ぎは
さゞれ銘砥からお世話になった
京都梅ヶ畑産中世中山砥


やや柔らかめで反応よく
心地よく研ぐことができます


地・刃共に美しく微塵に曇ります
優秀な中継ぎ仕上砥です




最後の鏡面仕上げとして
滋賀県高島・相岩谷(あいおいたに)産の
仕上砥を使いました


これも最終仕上砥として文句なしの優品です
刃物への喰い付きが強烈なので
研ぎのストロークは短くし
引くときに力を入れる割合を多くして研いでいます




2012年11月5日月曜日

若い頃の木工作品と対面・・

二十歳の頃に作った木工作品と対面しました・・

これは父親のために作った煙草盆



35年ぶりの対面ですが
これを作ったことは全く覚えていません・・



このへんのデザインはうっすらと覚えています



拙いところも見え、デザインも青いなぁ
という感じです


この頃は独学で木工を始めた頃で
砥石の師匠と出合った頃でもあります
指先が砥石で擦れて血が出ているのも気付かず
徹夜で鉋身を研いだりと、懐かしい思い出が蘇ります・・

2012年10月31日水曜日

夕方の工房裏で・・

今日の夕方、工房裏の草むらで目にした花
野蒜(ノビル)かな?と思ったのですが
野草に詳しい方からこれはヤマラッキョウである
とご教示頂きました

豆まで付いていると思ってよく見たら
花の茎に巻き付いている別の御方でした・・



そのすぐ脇にはまだアサガオが咲いています
晩秋だからか夕方になっても咲いている・・





特注で製作していたマリア・ハープが出来上がり




設計したトイ・ハープも
滋賀県の野村研究所から届き
色付けをやってみました
いよいよ商品化されます

2012年10月29日月曜日

不思議な符合 古代のアフリカと日本に同じ紋様が・・


興味深い写真を見つけました

これは紀元前1600年頃のケルマ王国の
遺跡(アフリカ東北部)から
発掘されたものとされています(参照
この紋様と同様のものが





日本の弥生時代の銅鐸にも
見られるのです・・



これは紀元1世紀頃のものとされていて
出土地は兵庫県神戸市東灘区生駒から
出土したものとされています(参照



そしてこれも神戸(灘区桜ケ丘遺跡)から
出土しているもの
銅鐸の形状からこちらの方が
やや古いものだと思われます