2013年1月27日日曜日

ハイス鋼 ・HSS鉋を新調


ハイス鋼(HSS)の鉋(身幅48mm)を新調しました

刃口がこのままだと堅木を削ったときに
すぐ摩耗して変形してしまうので
刃口にステンレスの板を埋め込みます












このように彫って



ステンレス板を嵌め込みます






仮止めした状態



瞬間接着剤で接着






その後、ヤスリで面ならしをし



出来上がり



身を収め







19世紀ギター、Lacoteタイプのヘッドに貼る
Ebonyの薄板を荒削りしてみました
動画UPしました



削り肌は問題ありませんが



動画撮影を終えた状態で切れが止んでしまいました

手持ちの中国製のハイス全鋼鉋(HSS鋼はドイツ製と思われる)と
比べると切れ止むのが早い・・

もっとも他の日本製のハイス鉋が永切れしないので
今回新しいのを購入したのですが・・
これで鉋台を短くしたものを含めて4丁揃ったことになります
永切れしないので、数を増やさなければ
仕事にならないのですね


2013年1月26日土曜日

Lacoteタイプのヘッド材を切り出す


今日は横板と上下ブロックを接着し

















ヘッドになる材を切り出しました
動画UPしました

鋸は会津産の一尺(刃渡り約30cm)の窓鋸
材はメープルで、これはラプレヴォット・タイプの裏板として使うため
チェロ用材を仕入れていたものですが、ラプレヴォット・タイプの
裏板として使うにはやや堅すぎたので、ヘッド用に転用したものです
今回製作しているラコート・ライプはペグ・ヘッドとマシン・ヘッドですが
この動画で切り出したのはペグ・ヘッド用のものです





2013年1月25日金曜日

今日の工房の様子


製作中の19世紀ギターLacoteタイプの横板を曲げました
動画参照下さい

これはブビンガ材



こちらはメープル材





先日手に入れたボックス・スクレーパーですが
このままでは使う機会がないので
四方反り鉋に改造することにしました



ということで、まず使わなくなった古い鉋台に
このように収めてみました



この状態で接着し、適当な長さにカットして
削り面をBox scraperの削り面に合わせて
四方に反らせれば出来上がりとなります
この作業は明日やってみます



刃口に鉄をハンダ付けし、できるだけ狭くしました



これは手に入れた状態
このままでは刃口が広すぎ
鉋として使うには無理があります


2013年1月24日木曜日

炭素鋼鉋寸四3種でブビンガ材を削る

製作中の19世紀ギター
横板を仕上げる際に
炭素鋼鉋寸二3種を使って
削り比べをやってみました
動画参照ください

動画で使った寸二鉋
左は勘兵衛・銘
中央は天酔・銘
そして右は「も作」銘
これらでブビンガ材の
横板の厚み減らしを
行いました


最初に使ったのは
勘兵衛・寸二
これは古い鉋ですが
時代は判然としません
(はがね)は玉鋼(たまはがね)
と思われます

二番目に使ったのは
新潟鉋天酔銘
鋼は安来鋼・白紙1号と
いうことです
でも使ったものです

そして三番目に使ったのは
東京鉋、「も作」銘
これも前回の削り比べで
使ったものです

どの鉋も同様の削り肌で
押金をよく利かせているので
荒削りでも逆目は
ほぼ止まっています

動画撮影後の刃先の状態

勘兵衛と下の天酔は同様に
刃先が摩耗し
切れが止んでしまいました


これは「も作」ですが
まだまだ切れは止んでいません
ブビンガ材を削るときには
通常は強靭で切れ味の良い
燕鋼の鉋を使いますが
今回は炭素鋼の
鉋を使ってみました
「も作」銘の鉋は
独立した頃から
お世話になっている
名古屋の青山鉋さん
(削ろう会を立ち上げた
ことでも知られています)
に勧められて
15年ほど前に
寸六、寸四、小鉋などを
手に入れたものです
堅木を削っても永切れする
という
青山さんの言葉どおり
これらの鉋にはたいへん
助けられてきました


ブビンガ材の仕上げ削りには
これもいつもは使わない
古い鉋を使ってみました
これは安来鋼青紙と思われる
廣貞銘の寸八

そしてこちらは炭素鋼の
特にこの鉋は切れ味軽く
永切れし、ブビンガ材にも
充分威力を発揮してくれました

ブビンガ材の強烈な逆目も
ほぼ完全に止まっています



動画で使った
「も作」銘寸四も
そのまま厚み減らしに
使いましたが
まだまだ威力を
発揮してくれました

今回製作している2台分の
ラコート・タイプの
横板が揃いました