2013年9月22日日曜日

「寺社の装飾彫刻」近畿編が出版されました

6月に紹介した丹波市柏原かいばらの江戸時代の
彫物師一族、中井一門が携わった寺社彫刻が紹介された本
「寺社の装飾彫刻」近畿編が出版されました
研究家の岸名氏の解説文もたっぷりと記載されています

新作端材のオブジェ

マリアハ-プの構造材の贅肉を
切り落としたもの
黒曜石に接着してみました





上は太い棘を持った大きなパイプウニの殻
棘が外れた跡が宝石のようです
下の二つはアジアンショップで買った小さな宝石箱
どこかウニの殻に似た雰囲気がある

古い鉋、義廣銘寸四削り比べ

YouTubeにUPした鉋削り動画の画像を紹介しておきます
動画撮影を終えた状態
右が今回手に入れた使い込まれた古い鉋身を
新しい台に挿げたもの


銘は義廣、寸四(身幅56mm)
義廣銘鉋の初代は以前紹介した、播州日原大工が使っていた
国弘鉋の初代の弟とされていますが
この鉋身は後代のものと思われます


ハガネは炭素鋼系
刃角度約28度


画像右は現代製の鉋で東郷ハガネが使われたもの
作者は伏せておきます(刃角度約28度)




これは動画撮影後の状態






削り肌は問題ありません


動画撮影後の刃先の状態
ほとんど変化はありません


こちらは東郷鋼寸三(身幅50mm)


こちらも削りは肌は問題ありません


動画撮影後の刃先の状態
かなり磨耗しています

これまで現代製の東郷鋼の鉋をいろいろと使ってみましたが
どれもこのような感じなのです
何故だか知りたいところであります

これが昔の会津鉋の東郷鋼のものは
もっと刃先が強靭で永切れするのです

2013年9月20日金曜日

古い石堂輝秀鉋寸六を研ぐ

新たに手に入れた古い鉋
石堂輝秀寸六(身幅66mm)
刻印の様子から昭和30年代以前のものだということです
はがねは安来鋼青紙と
思われます
最初に使った砥石は中研ぎ用の人造砥石
メーカー不明の1000番

この砥石も次に使う
PAPA2000同様
5分ほど水に浸けておく
必要があります 

粒度が均一で研ぎ傷は
それほど深くはありません
研ぎ易い人造中砥です

次は前回紹介した兵庫県三木市の内藤商店から
出されているPAPA2000

丹波産青砥と同じような針気(はりけ・針のような筋)が
見られますが
鋼には及んでいないので
悪影響はありません


仕上げ研ぎの中継ぎには
京丹波亀岡市の北隣り
南丹市八木町池ノ内産の
戸前を使いました

ほど良い硬さで反応よく
強い研磨力があります

鋼はピカリと光るほどに
仕上がり
これで充分使える状態です

一応、最終仕上げを行いました

これは京都梅ヶ畑
五千両産と思われる
硬めの仕上砥

はがねは鏡面に仕上がり、地鉄じがねの肌が現れます

刃角度は約31度

刃先の拡大画像
研ぎ上がりに
問題はありません


森砥石さんの中山産浅黄で仕上げた鉋を使ってみた

昨日UPした森砥石さんの中山産浅黄で仕上げた鉋
貞時銘寸八を仕事で使ってみました
削ったのは30年ほど寝かせたヨーロッパ・スプルース