2016年2月1日月曜日

工房の様子 次の製作に取りかかる

次の製作に取りかかりました
これは30年以上寝かせた響板材
ドイツ・スプルースと
フランス産エピセア

今回は特注小型モダン・タイプ(弦長640mm)と
特注マリアハープ2台

響板の荒削り(通称皮むき)は

二寸鉋(身幅約8cm)が便利
どちらも古い鉋で


ニカワで接ぎ付けたところ

その後、切り抜き
鋸は新たに手に入れた欄間挽き用ミニ鋸



OLFA製の替刃式廻し挽き鋸も
試してみました



ホルダーの反対側には
カッターナフもセットされている

挽き痕も問題なし


こちらは特注マリアハープの裏板
右はウォルナット材で、左はタブノキ材

初めて使うタブノキ材を荒削り

削った感じはウォルナット材に似ていて
かなり粘りがある

木口を藤四郎銘組鑿で削ってみる

削った肌の質感もウォルナットに似ている

こちらは小型モダン・タイプの裏板になるメープル材
これは20年ほど寝かせたもの


3台分の響板と裏板が揃いました


2016年1月29日金曜日

西脇プロバスクラブ松籟Shouraiのイベント 

先週のことですが
西脇プロバスクラブ松籟のイベントで
ギター伴奏を務めてきました
以下リハーサルの様子






会場となったアピカホール

ファッション・デザイナーの
中西省伍氏の講演はたいへん興味深かった
氏は座談の名手といった印象を受けました



昨年秋発刊された
「男の視点 女の感点」という著書はおすすめ

2016年1月28日木曜日

鳥取県産 因幡砥Inaba-toを試し研ぎ

鳥取県産の因幡砥を入手
さっそく試してみました
こちらのHPで紹介している(参照
昭和45年(1970年)
出版された
内田広顕著
「刃物に関する諸材料」では
鳥取県産の砥石は三原砥と
蓼野Tadeno砥
2点が紹介されていますが
そのどちらかに
あたるのでしょうか・・

以下はYouTube動画
使った順に
画像を紹介していきます
研いだ鉋は
天水Takami銘・寸四
荒削り用の平鉋です

動画で最初に使ったのは
山梨県産の羽黒砥
Haguro-to
粒度は約800



次に福島県産
会津砥Aizu-to
粒度は約1000


砥石自体の粒度は
上の羽黒砥よりも細かく
鋼の研ぎ傷も
細かくなっているのですが
地鉄に付いている傷は
粗さがあります
その分、研磨力が強い
ということなのでしょうか・・不思議です

そして福井県産の浄教寺砥
粒度は約1500



そして今回手に入れた
因幡砥
粒度は約2000
といったところ
これは通常の仕上砥のように
層状の粘板岩ではなく
三河名倉砥と同様の
凝灰岩質です

研ぎ面の様子

研いでいる鉋刃は
研ぎ面が狭い二分(6mm)研ぎですが
密度のある石質の割には
よく反応します


研ぎ上がりも三河名倉砥
(ボタン層あたり・・)
によく似ています
ですから、この因幡砥は
中砥ぎの最終段階で
充分使えます

そして最後の仕上砥ぎには
京都中山産の合砥を
使ってみました


仕上砥ぎとしてはやや粗めの研ぎ上がりですが
これで充分仕事で使えます


これから製作する
特注小型モダン・タイプの
裏板に使うメープル材を
荒削りしてみました

軽い切れで
充分な研ぎ上がりです



刃先はほとんど
変化がありません
天水鉋はたいへん
優れています