2016年9月7日水曜日

古い会津鉋 重次・寸六を入手

古い会津鉋
重次銘・寸六鉋身(身幅65mm)
画像は砥ぎ上げた状態

使い込まれて、身はかなり短くなっています
銘の「重」の字の縦線が「里」ではなく
上まで通っているので
若林重房系と思われますが
堤章著「会津の刃物鍛冶」では
やはり、そうなっており
時代は昭和の初め~中頃と思われます


刃角度はかなり低かったので
刃先から3mmほどを約28度で
角度修正した状態

鋼Haganeは全体に薄く
この部分は一部ごく薄く残っている状態

押金を身に合わせて短くカット


使い古しの台に挿げ
さっそく試し削りをやってみました

削った材は刃先が磨耗しやすいセドロ材

荒削りながら削り肌は美しい

身がかなり短くなっているので
台をこのように加工
これで台の握りは普通に出来
身の出し入れの微調整もやり易くなった


かなり荒い削りを行ったので
刃先がやや磨耗しているが
まだまだ切れは止んでいない
期待が持てる

2016年9月6日火曜日

今時セッコクの花が・・ そして工房の様子


春に咲く石斛(セッコク)だが
今頃花が咲こうとしている

しかも同じところから根が伸びている
狂い咲きか・・

カメラを向けていたら
この御方が飛んで来て、指に止まった

夕方には開いていた


こちらはアマガエル

枯れかかった葉に乗っているためか
模様が枯葉状になっている・・



以下は製作中の特注ギター、2台の様子
ネックの加工と接着作業









横板を曲げたところ




2016年9月5日月曜日

天水さんの小刀 そして大きな霊芝と小さな花

土佐(高知県)の刃物鍛冶、天水Takamiさんの試作小刀が届いた 
極軟鋼を地金にC50CとS40Cという鋼が使われているらしい
前回のヤスキハガネ緑紙のものと同様、焼き入れ後は
積極的な焼き戻しはせず、焼き曲がりの修正を兼ねて
お湯で煮るだけにとどめたということです
どちらも素晴しい切れの軽さで、前回の緑紙のものよりも
さらにレベルアップしていると感じました

右端は前回の試作品で鋼に緑紙が使われたもの
その左はS40C、中央がC50Cが使われたもの
左端は正宗二十四代である綱広さんが鍛えたもの
その右は左久作銘のもの

今回の試作品では
C50Cはとくに削りのコントロール性が優れています
画像の左2本の主力で使っているものと比べると
やや切れに重さを感じますが、削る材によっては
ほとんど遜色がない場合もあります
天水さんの研究熱心さには頭が下がります


さて、こちらは
今朝の散歩のときに街路樹の
切り株に付いていた霊芝(万年茸・サルノコシカケ)

かなりの大きさでしかも赤っぽい
赤っぽい霊芝は珍しい

参考までに
こちらは播州の旧家の倉で見つかった
古く、大きな霊芝
高さは25cmほどあり、傘の長さは30cmはある

ここまで大きなものは珍しい


そしてこちらは工房裏の様子
ツユクサの陰でひっそりと小さな花が咲いていました

よく見ると可憐ですね


こちらはユリとアサガオ

下に咲いている水色の小さなアサガオは
数年前から毎年咲いているもので
年々増えている・・





こちらはアサガオと蜘蛛



2016年9月4日日曜日

特注製作ギターの横板、厚み仕上げ

Mapleメープル材の横板を
仕上げ削りしているところ

使っている鉋は中惣・寸六(炭素鋼)

仕上げ削りとしては厚めの削り屑ですが
深い逆目も完全に止まっています



こちらはRosewoodローズウッド材を
荒削りしているところ
ローズウッド材は縞状で深い逆目が
交じっているのですが

荒削りながら、その深い逆目はほぼ止まっています
使った鉋は清忠銘・寸二

仕上げ削りに使ったのは



これで深い逆目は完全に止まりました

この鉋は裏板の仕上げにも使いましたが
まだまだ刃先は健全
これには驚かされます

厚み仕上げを終えた2台分の横板