2017年4月28日金曜日

工房の様子 平家琵琶の腹板を接着

槽(背面板・甲とも云う)と鶴首の繋ぎ部分を仕上げたところ

腹板の堰Seki(補強材)を接着する部分を平に削る準備

腹板の内側は外丸ノミでわざと凸凹に仕上げているので
堰を接着する部分だけ平に仕上げる必要がある

準備完了
堰の位置は「八音抄」を参考にした
以下、その一部
堰を置くこと撥面の中すみの程あるべし
中すみより上へ寄るべからず
二に取らば下へ寄るべし
広き方はしもと云う堰の下がり上がりによりて
声の良し悪しは未だ探り出ださず
堰は板返し固からず、又柔らかならず
木の少し勇めきたらむ良し
堰に別の柱を立たさまにしたるあり
さあるべしとも覚えず
良き物どものは、別の柱をす
ただ刻み残したる長さ二寸(約6cm)ばかりも
一寸四・五分(約4.2~4.5cm)もありげなり

堰をタモ材で作っていく

堰は腹板の補強と魂柱の役目を
兼ね備えている

堰を接着

ピノッキオ!

槽(背面板)の魂柱が当るところを平に加工

槽の内部、出来上がり

接着



2017年4月24日月曜日

平家琵琶の腹板を仕上げる

製作中の平家琵琶の腹板(響板)の
半月と陰月を開けていく

ドリルで下穴を開けた後
回し挽き鋸で切り抜いているところ
歯磨きをしているピノッキオではありません・・


端材はアンモナイトと一緒に置いても
違和感がない・・?


そして小刀で仕上げていく


半月を仕上げたところ
以前UPしたYouTube動画

陰月は平家琵琶の作法に適うように加工
せんべいを食べているピノッキオではありません・・


助けてくれた道具たち




2017年4月21日金曜日

木下広唯氏の油絵


京都のギャラリーrondokreantoで開催中の
木下広唯展に足を運びました
この方は故人ですが、フォルクローレ・ギタリスト
木下尊惇さんの御尊父です

驚いたのは油絵
これまでかなりの数の絵画を目にしてきたが、
こういった世界には初めて出合った
時代はなんとなく掴めるが
国籍や流派(あえてこう表現します)などは皆目想像できない
これは木下広唯氏そのものとも言えるのでしょうか
このことは凄いことではないか・・
また作品の存在感は限りなく自然に近く
岩肌の質感のように、見ていて
引っ掛かり(嫌なものなど)がまったくない
このことにも好感が持てた
そのとき、京都に至る途中の嵐山から望む、
新緑を含んだ嵯峨の山々を目にしたときの
爽やかな心持そのものが蘇ったのです 

帰りは九条通り経由にしたので
途中、七条通にある博物館に寄ってきました


目的はこれですね
以前紹介したことのある
海北友雪 Kaiho Yusetsu の父親とされている
海北友松 Kaiho Yusho 展
いま製作中の平家琵琶の撥面の絵の
参考になるものがないかな
と思った次第であります・・