2018年2月13日火曜日

19世紀ギター ブリッジを接着

 黒檀材でブリッジを
作っていく


自作の弛い四方反り鉋で
接着面を仕上げたところ






黒檀を加工する刃物は
全てハイス鋼



サドルを納める溝の加工



このノミは炭素鋼でした


溝の底を平にする

金切り鋸の刃で自作したもの


これは市販品

ピン穴を開ける


形を整えていく

サンドペーパー150番と
240番で仕上げた状態





接着位置を決める

膠・ニカワ接着完了


2018年2月12日月曜日

指板を接着

製作中の2台の19世紀ギター
以下、指板の加工から
接着するまでを紹介しておきます




六角レンチで作った
特殊ケガキ


ハイス鋼の小刀


このように接着する
弦長630mm


弦長630mm

膠・ニカワ接着完了



2018年2月11日日曜日

倭人について少し・・

梁職貢図と東部ユーラシア世界
という本を手に入れたので
倭人(わじん)について
ちょっと調べているのですが

梁職貢図に描かれている
倭国使(倭人)は
日本人離れしているような
雰囲気があります

に描かれている倭人(倭国使)
こちらも上の図と同じように
インドあたりの
南国人のように見えます

これは梁職貢図に描かれている
百済(くだら・ひゃくさい)の
国使ですが
この顔の雰囲気は

日本の高松塚古墳内部に
描かれている壁画の人物に
似ているのではないでしょうか
時代は梁職貢図は6世紀
高松塚古墳は
7~8世紀とされていますので
時代は100年ほど
隔たりがありますが
この時代
6世紀から8世紀にかけては
朝鮮半島の情勢は
波乱に満ちていて
660年には中国の唐と
朝鮮半島の新羅連合軍により
百済が滅亡させられています

百済は復興を期し
日本に救援を求め
その二年後にはかの有名な
白村江の戦いが勃発するのですが
そこに至るまでの
日本と百済との関係は
深いものがあったことは
様々な歴史書から
推察することができます

HPで以前述べたことがある
3世紀頃と思われる
天日槍(アメノヒボコ)は
朝鮮半島の
新羅(シラギ・シンラ)
から渡来している
ことになっていますので
時代によっては新羅とも関係が深く

また、高句麗(こうくり)とも
親密な関係があった
時代もあったようです
有名なところでは
高麗王若光(7世紀頃)ですか・・
高麗氏は9世紀に編纂された
新撰姓氏録にも記載されています

これは先に紹介した
唐閻立本
(とう・えんりっぽん)会図に
描かれている高麗国の人物像です

そして新羅人

これは百済人
上の梁職貢図の百済国使とは
やや趣きは違いますが
これらも倭人とはずいぶん
違った容貌です

そもそも倭人というのは
日本列島に住んでいた民族ではなく
中国大陸にも朝鮮半島にもいた
民族のようです
時代によっては朝鮮半島南部から
九州北部が倭と呼ばれて
いたこともありましたし
歴史家の故・鹿島曻説では
後漢書などの記述から
倭は満州の「北倭」だったと
言えるとしています
また、故・鳥越憲三郎説では
倭人は中国雲南省の民族である
ワ(人偏に瓦)人と同族である
としています

これらは、どちらも
南インドをルーツとした
東南アジア系の民族で
ですから容貌は
上に紹介した梁職貢図に
描かれている倭国使のように
インド人のような南国人だったのは
頷けるところであります

ですから、白村江の戦いの後
日本は唐に支配され
属国になってしまったということも
充分有り得るのではないでしょうか
このことはアカデミックな正史に
反することなのですが
美術史が専門の鈴木治氏が
上梓された
白村江」などを読むと
こちらの方が納得できるのです

参考までに
これは唐の第九代皇帝
玄宗とされている人物です 

話を倭人の風貌に戻しますが
古事記や日本書紀には
記載されていない
卑弥呼のことが書かれている
魏志・倭人伝では
当時の倭人の容貌について
「男子無大小鯨面文身」
(男は大人も子供も
顔と体に入れ墨をしている)
と説明されています

これは弥生時代後期
卑弥呼の時代とほぼ同じ時代の
土器ですが
こういったような顔を
鯨面と呼んだものと思われます

以下、倭人のことが記載された
中国の史書を紹介しておきます
「魏志」倭人伝

「後漢書」倭伝

「隋書」倭国伝

「晋書」夷伝・倭人


2018年2月9日金曜日

薄ノミの裏を研ぐ ベタ裏気味の方がよい場合もある

仕事で使っている刃幅24mmの薄ノミの

裏が短くなり

このような作業がやりにくくなったので
(裏の平面部分が少ないので
ピッタリと面合わせができない)
裏研ぎを行った

これは400gritのダイヤモンド砥石

次に使ったのは800grit

そして1200grit
もっとベタ裏でもよいくらいですが
この程度に留めておきます

そして内藤商店の人造砥石2000grit


動画参照下さい

ここからは天然砥石
これは群馬県産砥沢虎砥
約1000gritの硬口

そしてこれは
愛知県産三河名倉のアツ
約1500gritの硬口

ここから仕上げ研ぎ
使っている砥石は産地不明の
硬口仕上砥 約3000grit


最終仕上げに使ったのは
京都梅ヶ畑中山産の硬口戸前

鋼が青紙なので
炭素鋼のようには光りませんが

仕事で使うには充分です