2016年12月11日日曜日

不思議な符号 棟方志功と善知鳥 そして月読命

来年製作する平家琵琶の撥面の絵は
立山連峰を描く予定なのですが
そのことにいろいろと考えを寄せていたら
ふと、「岩を見よ。棟方志功を見よ」
というインスピレーションを得たので
さっそくこのような鑑賞石を入手
幅20cm程度のものですが
その存在感は素晴しい

東尋坊の絶壁のようでもある・・

反対面の様子

側の様子

水晶の玉を乗せてみた・・笑

手に入れて1週間ほど経ちますが
作業をしながら毎日眺めています


そして以下は版画家・棟方志功の画集から





そしてこれは棟方志功の孫
石井頼子さんの著書「言霊の人 棟方志功」

それに目を通していて
おや、と思ったのは「善知鳥Utou」について書かれたところ
その件は能の善知鳥を題材に製作された
棟方志功の「善知鳥版画巻」の紹介文でもあるのですが
最初に藤原定家の
「陸奥(みちのく)の 外の浜なる 呼子鳥
鳴くなる声は善知鳥(うとう)安方(やすかた)」
が紹介されており、青森県には
善知鳥神社があるとも記されていたのです
さっそく善知鳥神社をウェブ検索したら
なんと、青森市の安方というところに鎮座しているのです

藤原定家の歌の「鳴くなる声は 善知鳥安方」
そのままではないですか・・
また、善知鳥は青森の古名でもあるということなのです

能の善知鳥は、旅の途中の僧が越中(富山県)立山で
漁師の亡霊と出会うところから始まりますが
その立山を琵琶の撥面に描こうと思っていたところなので
少なからぬ驚きを感じたのであります

雨晴海岸から望む立山連峰

以下、棟方志功の「善知鳥版画巻」の部分





そしてこちらは青森市安方に鎮座する
善知鳥神社(YouTube動画から拝借) 

社紋は善知鳥と思われます

境内にはこのような石碑があるのですが
これにも驚きました
猿田彦命と月夜見命が並んでいる・・

このことでまず連想したのは
道祖神としての猿田彦と天鈿女(あめのうずめ)ですが
この石碑の月夜見命は
天鈿女命の代わりになっているのでしょうか・・

月読命は、古事記・日本書紀では
伊邪那岐(いざなぎ)神が禊(みそぎ)を行った際に
右目を洗ったときに生まれたとされていますが
その後の様子はまったく触れられていません
月読命の兄弟とされる
左目を洗ったときに生まれた天照大神
そして鼻を洗ったときに生まれた
素戔男尊(すさのおのみこと)は
多く記述されているのと対照的です

月夜見命は通常は月読命と書きますが
伊勢神宮の外宮にある月夜見宮と同じ表記になっています
月夜見宮の祭神は月読命で
内宮にある月読宮と同じ祭神となっています

ここのところは紛らわしいのですが
竹内文書を口伝で受け継いでおられる
73代・竹内宿禰である竹内睦泰氏は
著書「古事記の宇宙」で
古事記の序文に記されている
「帝皇日継(すめらみことのひつぎ)」
は帝皇日嗣(ていおうひつぎ)のことで
正統竹内文書のことである、としていますが

この帝皇日嗣では
ツクヨミノミコトと呼ばれる神は三柱いて
それぞれ表記が、月弓命、月読命、月夜見命
となっているのだそうです
その他、月には新月、満月、上弦の月、下弦の月
など様々な呼び方がありますが
月の満ち欠けの数それぞれに
月読命が存在しているとしています

そのことを反映してか
全国にある月読命に因んだ神社には
月読神社、月夜見神社、三日月神社
月宮神社、大月神社、月神社
指月神社、小月神社、夕月神社
月之宮神社、月出神社、月守神社
月形神社、明月神社、弓月神社があり
最後に紹介した明月神社弓月神社
ここ、丹波篠山にあります

弓月神社からリンクしたサイトでは
「弓月神社は西暦283年に来日した
秦氏の王弓月君と関係があるのだろう
弓月の君は、シルクロードにあった
ユダヤ系キリスト教国・弓月国出身と思われる」
と説明されていますが
先に紹介した竹内睦泰氏は
正統竹内文書の口伝では
月読命はある事情から日本に居づらくなって
中国大陸に渡り、その後モンゴル高原に行き
月氏国(げっしこく)を作ったとされているのだそうです

話が壮大になっていき
その後の展開も書かれてありますが
詳しく知りたい方は竹内睦泰氏の著書
「古事記の宇宙」をご一読下さい

別の説では月読命は古代ギリシャの女神
アルテミスに生まれ変わっている
ということも言われています
また、アルテミスは月の神セレネ
と同一視されることもあるようです

話が飛躍してしまいましたが

飛躍ついでに、これを紹介しておきます
これは古代イタリアのタルキニアの遺跡に
描かれている壁画(紀元前6世紀頃)ですが
能の善知鳥Utouの一場面のようでもあります
たいへん興味深い・・

次回は猿田彦命と青森
そして善知鳥神社の祭神である
宗像三女神について述べてみようと
思っているところです

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