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2022年2月21日月曜日

正倉院琵琶撥の模作 試し弾き


製作中の正倉院
所蔵琵琶の模作品
いろいろな素材で
撥を作ってみました
これはクジラのヒゲ

他には
下から二番目クジラの骨
その上はツゲ材
そしてカリン材



試し弾き動画ご覧下さい






柱 ju or ji を付けるのは
もう少し絃が落ち着いてから
行います

2022年2月5日土曜日

琵琶撥面の絵 平家納経 信貴山縁起絵巻




描かれている鳥は
鵜のように見えます
画面奥から水辺に
飛んで来ているので
そこは餌場でも
あるのでしょう
ということは時間は朝で
画面奥の太陽は
朝日ということになります
工房近くの白鷺の群れも
朝、ねぐらから餌場に行き
夕方にねぐらに戻っています


こちらは
古来行われている
鵜飼ukaiに使われている
鵜u(海鵜)

棟方志功が描いた
善知鳥utoのようにも
見えますが

実際はこのように
頸が長くはないので
善知鳥ではなさそうです

善知鳥は
能の演目にもあり
公演ポスターには
棟方志功の版画が
使われていたりしますが
善知鳥はこのように
頸が長い鳥であるという
誤解を招くかもしれませんね

こちらは
平安時代後期に描かれた
平家納経の挿絵ですが
この絵にも同様の
群れて飛んでいる
鳥が描かれています
以下、平家納経の挿絵

飛んでいる鳥は
雁(カリあるいはガン)
のようにも見えますが
雁は冬場だけ日本に
飛んでくる渡り鳥です
この絵には蓮の花が
描かれているので
時期は夏ということになり
雁ではなく他の鳥
ということになります

以下、平家納経の挿絵





こちらは
平安時代に描かれた
信貴山shigisan 縁起絵巻
以下同じ




このような鳥の描き方は
当時好まれていたのでしょうか

また
信貴山縁起絵巻の絵は
同じ時代に描かれた
雰囲気がよく似ていて
そのことにも興味が涌きます

表現にほのぼのとした
雰囲気がある


2022年1月29日土曜日

描かれた琵琶と構え方


源氏物語絵巻に
描かれている琵琶


こちらも源氏物語絵巻の琵琶


これは江戸時代初めの絵師
岩佐又兵衛が描いた琵琶
以前も紹介しましたが

琵琶を弾いている
後ろ姿は珍しい
足の状態は分かりませんが

隣で笙を吹いている女性は
右膝を立てている

右端で控えている子供も

片膝を立てていますが
これは当時の作法の
ようなものでしょうか・・

参考までに
これは八音抄を書いた
鎌倉時代の藤原孝道が
著した木師抄の一部
琵琶の構え方を
説明した件ですが
女房(女性)は琵琶を
膝の上に置かず
左の膝を立てて
下に置くべし
としています

こちらは男の構え方

2022年1月25日火曜日

楽琵琶の転手を作る


新調した舞錐を使って
下穴を開ける



市販の舞錐は
柄がプラスチックで
触り心地が悪いので
木で作り換えたもの

旋盤加工を終えた転手

舞錐で下穴を開けたところ

そこに、このように
装飾貝を嵌め込む

穴を開けたドリル錐の先端は
グラインダーで改造したもの
左は市販のドリル錐

そして顔料で着色された
セラック樹脂を充填


ヤスリとサンドペーパーで
磨き上げた状態

装飾出来上がり

八角に削る