2011年11月12日土曜日

霧島銘の鉋

霧島という銘の一枚刃寸三鉋(身幅55mm)を手に入れました


島という字が消えかかっていますが
霧島という銘は間違いないでしょう
その上に右から保険という刻印があり
上段中央に丸十字の紋が入れられています
丸十字は薩摩藩の家紋でもあるのですが
鹿児島県で打たれた鉋身でしょうか・・
裏の透きが不均一ですが
島の字の下半分が消えているので
後に透き変えられたのかもしれません

鋼は炭素鋼で、研ぎやすく
絶妙の焼きが入っている感じです


仕事で様々な硬さの木を削ってみましたが
甘い焼きの鋼なのに驚くほど永切れします

このように刃先が摩耗しても
切れは止んでいません

正清銘の鉋と並べてみると


頭の形状が違うくらいで
身の厚み、鋼の質などよく似ています

霧島といえば鹿児島県ですが
正清という銘は日本刀にもあり
薩摩(鹿児島県)刀工の主水正(もんどのしょう)正清
という有名刀工が思い浮かびます
この鉋とは関係はないと思いますが
この鉋身を鍛えた鍛冶職人が
薩摩に縁がある人だったとすれば
主水正正清のことに思いをよせて
銘を付けたということは想像できます

その後二枚刃に仕立て直しました

2011年11月11日金曜日

おそるべし 自然のデザイナー

庭先の地面にポロリと落ちていた
小さな虫の死骸・・
体長約7mm、ゴミと見間違えるほど・・





 ところが、よくよく見ると
翅の表面に美しい模様が・・


なんともオシャレではありませんか・・




腹側も美しい瑠璃色です
いったい何のために、誰のために
このように美しくする必要があるのか・・


2011年10月30日日曜日

楽器の旅立ち


出来上がったラプレヴォット・タイプ二台のうち
1台が旅立っていきました










次に製作しているのは特注モダン・タイプと
鈴木音律フレッティングの
ラプレヴォット・タイプ 






2011年10月28日金曜日

自作のポルトガルギターと久しぶりの再会

20年ほど前に作ったポルトガル・ギターが
メンテナンスのため持ち込まれました
久々の面会です・・懐かしい・・
フレッティングはヴァロッティ音律



サウンド・ホールの縁飾りは
アワビ貝と象牙、そしてハカランダで
螺旋状のリボンを表現したものです
平面で立体感を出すのは
難しいのですが、これはいかに・・・


2011年10月27日木曜日

プトゥムジュ材


製作中のBoxハープのブリッジ材になるような
木を探していたら、プトゥムジュという
初めて耳にする名前の木材が目に入りました
カチカチっとしてそれほど重くないもの・・
という希望に適っています
色あいがもう少し濃いものがいいのですが
色付けすればいいかも・・

ここ数年、世界各地から様々な木材が
日本に入ってきているようですが
先般試作したラコート・タイプ
木材を扱っている業者さんが
名前が分からないということでしたので
多種・多様の木材が輸入されているのだと思います



一見、黒檀のように硬く見えますが
加工は容易で、刃物が痛むこともありません
使っている鉋は以前紹介した中惣寸六です