中世中山砥でハイス全鋼小刀を
最初に使っているのは
無印のセラック砥石・中砥#1000
この砥石は手持ちの人造中砥の中では
ハイス全鋼の刃物に最も良く反応します
次に使っているのは天然砥石の伊予砥
これもハイス全鋼刃物によく反応します
そして仕上研ぎの最初は
新たに手に入れた中世中山砥
やや硬めの仕上砥で
通常の刃物でしたらほぼ鏡面に仕上がります
驚くことにハイス全鋼でも
鏡面近くまで仕上がりました
ハイス鋼をここまで光らせる仕上砥は
手持ちの中では他にありません
次に、これは大変硬い中山黄板で
通常の刃物でしたらピカピカの
鏡面に仕上がるものです
良く反応し、黒い研ぎ汁が出ていますが
仕上がりは先の中世中山砥よりも曇っています
刃の先端部分に中世中山砥の研ぎ跡が
残っているので画像で確認できると思います
天然砥石というものはほんとうに不思議です・・
知人の化学者から助言を得て
3月22日に
行った実験(といっても、好い加減な)を
塩化メチレンはアクリル用接着剤として
市販されているものだそうですが
10年ほど前に買っていたのを思い出し
探し出しました
これを買って使ったときは
それほど使わなかったと思うのですが
ここまで減っていました
揮発性が高いようなので
密閉していても揮発したものと思われます
早速シリコン・ボンドと混ぜてみました
シリコンが溶解されているような気がしましたが
二塩化メチレンの溶解力の強さか
紙コップに沁み込むのが早く
また揮発が早いので
シリコンと混ざっているのか
よく確認できなかったのです
ただ、シリコンの粘度は下がっているような
手応えはありました
二日後の固まった状態は
通常の固まり方よりもやや柔らかい感触でした
前回と同じように
塩ビ・シートにシリコン・ボンドを出し
布で拭き取ってみました
次に二塩化メチレンを沁み込ませた布で
拭いてみると、溶解力が強いためか
あっという間にこのとうり
塩ビ・シートの方が溶けてしまいました
アクリル板などを溶解して接着するものなので
当然の結果とも言えますが・・
これも前回と同様に
木にシリコン・ボンドを塗り付け
それを二塩化メチレンで除去し
よく乾かした後
タイトボンド(水溶性接着剤)で
接着してみました
タイトボンドが乾いた後
少し力を入れて剥してみたら
このように接着面を痛めることなく
剥すことができました
ということは、完全に除去できていなかった
ということになります
これは22日に
IPAで除去したものを
同様に接着していたものですが
指で剥すのが難しい状態だったので
このように剥がれました
木目の向きが割れやすい状態だったので
今日行った板の接着とは比較できません
ということで
同じ板の別の箇所にシリコンボンドを塗り
IPAで除去しました
よく乾かした後
同様に水溶性のタイトボンドで
接着
タイトボンドが完全に固まってから
手で剥してみましたが
かなりの力でも剥がれず
無理をしたら、画像の状態のように
割れてしまいました
残りの部分はまだしっかり接着されています
ということは、二塩化メチレンは揮発が早いので
木に沁み込んだシリコン分を充分に
除去できていなかったのかもしれません
これはガソリンの水抜き剤と
ほぼ同じものだそうですが
これで1液硬化シリコン樹脂を
溶かすことができるかどうか
試すためです
ついでに、手許にある
溶剤や洗浄液として使っている
変性エタノール、アセトンでも
試してみました
普段、シリコン樹脂が
手に付いたときには
変性エタノールで除去していますが
シリコン樹脂を溶いたりは
やったことがないので
今回試してみました
も市販されているようです
これはそれぞれの液と
シリコン樹脂を混ぜたものです
右からIPA、変性エタノール、
アセトンですが
溶解力が最も強いと思われる
アセトンでも溶けていないようです
変性エタノール、IPAも
溶けている感じはありません
ほぼ20時間経った様子
画像では分かりにくいですが
右のIPAと混ぜたものは
やや白濁しています
その左二つはほとんど同じ状態で
固まっていますが
固まった状態の弾力は
左のアセトンを混ぜたものが最も強く
順に変性エタノール、IPAと
弾力が弱くなっています
その1日後、弾力は
どれもほぼ同じになっていました
これはチューブから出したすぐの
シリコンボンドですが
布で拭き取ると、このように残ります
それを各溶剤を布に付けて
拭き取ってみると
右のIPAと、中央の変性エタノールは
きれいに除去できました
左のアセトンは白く曇りが残りましたが
アセトンは溶解力が強いので
溶かしているようです
アクリルでしたら
こんなことはありません
ちょうど小刀の柄を作っていたので
シリコンボンドで木を接着してみました
約20時間後
夜中の温度管理はしていなかったので
まだ完全には硬化していませんが
接着はされていました
仕上げた状態
切り取った端を剥してみたら
まだ完全に硬化していません
それをIPAで除去してみました
右側3分の1
中央部を変性エタノールで除去
左3分の1はアセトンで除去
それぞれきれいに除去できましたが
アセトンは右の二つに比べ
除去がスムーズにはできませんでした
シリコンボンドを除去した面と面を
タイトボンド(水溶性接着剤)で
接着してみました
問題なく接着できているようです
きょう手に入れた作者不明のガラス絵
サムホール・サイズ
額はタモ材のように見え、それに
グワッシュ風の絵具が
塗ってあります
サインはMか・・
有元利夫の世界をもっと
ピュアにしたような雰囲気・・
バックの色も美しい
見る角度によって
背景の金色の出方が
変わる・・
この絵の作者について
心当たりがある御方は
ぜひご教示を・・