21日に紹介した古い会津鉋
寸四(身幅61mm)の「重」の
下の字について
「くずし字辞典」をつぶさに
調べてみました
その結果「舞」の字
そして「置」
これらが似ています
そして最初に疑った「丸」
やはり「丸」でしょうかね
しかしながら
「会津の刃物鍛冶」の
会津鍛冶銘には
「重舞」や「重由」
「重置」「重丸」は
見当たりません・・
謎です
参考までに
これらは「道具曼荼羅」で
紹介されている会津鉋
左端の上下2点は「重道」
中央上は「重親」か?
上段右の刻印銘は
判然としません
下段中央は「重利」
その右は「重輝」
そして私の手許にある重房(玉鋼)
重道(玉鋼)
重明(東郷鋼)
重延しげのぶ(特殊鋼)
これは仕事で使えるレベルでは
ありませんでした
重利(玉鋼)の二寸鉋
重力(玉鋼)
重則・寸八
玉鋼、初代か・・
重勝(玉鋼)
重春 銑(玉鋼)
重春(玉鋼)
切れ味よく、永切れする
重輝(玉鋼)
切れ鋭く、永切れする
重輝 櫛刃鉋(玉鋼)
渡辺 重輝 寸六
(身幅約6.5cm)
内丸鉋として使われていた
ものと思われます
特殊鋼系でグラインダーに
当てると
火花は比較的多めに飛びます
平鉋として砥ぎ上げた状態
渡辺重輝銘は
堤章氏による著書
「会津の刃物鍛冶」には
記載されていません
重高(玉鋼)
その後、豆平鉋に改造
焼き入れがやや甘く
仕事では使いにくい
重高(玉鋼の小鉋)
よく切れ、永切れする
重高(寸六・玉鋼)
切れ味よく、永切れする
重保(東郷鋼)
刃先強靭で永切れする
重上(寸六・玉鋼)
これは刃先が甘すぎて
仕事では使えない
贋作かもしれない
重次(玉鋼)
切れ味よく、永切れする
重清(内丸鉋と際鉋)
よく切れ、永切れする
重光(作里鉋か?)
刃先はやや甘い感がある
他には、堤章氏による著書
「会津の刃物鍛冶」
で紹介されているものが
あります
また、銘の重の字の
縦線が全体に通っているものは
若林重房系とし
重の字の縦線が
全体に通っていず
下の部分が里になっている重を
里重と呼び、これは
藤井重正系とされています
「会津の刃物鍛冶」で