これから製作に取りかかる楽器の材料
今回はギターは特注小型モダン・タイプ(弦長630mm)と
横・裏板にブラック・ウォルナットを使う
19世紀ギター、Laprevotteラプレヴォット・タイプ
弦長630mmのSuzuki音律
これは19世紀ギター ラプレヴォット・タイプの裏板
全体に美しい杢が出ています
ウォルナット削りに使った鉋
どちらも古いもので、頼もしい助っ人です
左は中仕工に使った秀弘銘寸三(身幅57mm、炭素鋼)
右は正丸銘寸八(身幅70mm、炭素鋼)
やはり昔の鉋の方が優れているので
ついつい頼ってしまいます・・
これはLaprevotteタイプの響板
30年程寝かせたヨーロッパ・スプルースです
仕上げ削りに使ったのは長光銘寸八(炭素鋼)
これも古い鉋で、現在主力で使っているものです
特注モダン・タイプの響板仕上げには
石社いしこそ鉋寸八(炭素鋼)を使いました
響板削りでは厚み減らしも兼ねているので
上の画像のような厚めの削りで
このように接ぎ目の逆目もきれいに止まってくれると
仕事がたいへん捗ります
接ぎ目部分をさらに拡大
30年ほど寝かせたスプルース材は
木細胞中のミネラル分の結晶化が進んでいて
鉋の刃先が磨耗しやすい
中仕工鉋は刃先を多く出すので磨耗が激しいが
昔の会津鉋の重則銘のものは
鋼が玉鋼のためか驚くほど永切れしてくれる
これはマリア・ハープの構造材のメープルを製材しているところ
ガガリ鋸はこれも古いもので
銘は「京都伏見住 谷口清三郎」
これにも助けられています